第1章|トヨタC-HR新型とは?概要と開発背景

イメージ画像
トヨタC-HRは、2016年に初代モデルが登場して以来、都市型SUVの象徴的存在として高い人気を博してきました。
低重心プラットフォーム(TNGA-C)による優れた走行性能と、クーペのような個性的なデザインで若年層を中心に支持され、欧州では「トヨタのデザイン革命」と評されました。
そして**2023年6月、欧州で正式発表された2代目C-HR(新型C-HR)は、デザイン・電動化・安全性のすべてを刷新したフルモデルチェンジ版です。さらに2025年には、その完全電動仕様としてBEV版「C-HR+」**が追加発表され、トヨタの都市型電動SUV戦略を象徴する2本柱が揃いました。
🧩 初代からの進化と開発コンセプト
初代C-HRはTNGA-Cプラットフォームを採用し、ハンドリング性能とデザイン性を両立したモデルでした。
2代目C-HRではこの設計思想を継承しつつ、**「感性を刺激するクーペSUV」という新たなテーマを掲げています。開発はフランス・ニースにあるトヨタの欧州デザイン拠点ED²(Toyota European Design Development)**が主導し、コンセプトモデル「C-HR Prologue」を基に誕生しました。
外観には、トヨタの次世代デザイン言語「ハンマーヘッドフェイス」を採用。
よりシャープで未来的なフォルムを実現し、空力性能も最適化されています。リアはクーペ的ルーフラインと一文字型テールランプを組み合わせ、ブランドの新時代を象徴するスタイルとなりました。
⚙️ e-TNGAとTNGA-C:2つの電動アーキテクチャ
新型C-HRには2種類のプラットフォームが採用されています。
| モデル | 採用プラットフォーム | 特徴 |
|---|---|---|
| C-HR(HEV/PHEV) | TNGA-C(GA-C) | プリウスやカローラと共通。軽量・高剛性構造で燃費と走行性能を両立。 |
| C-HR+(BEV) | e-TNGA | トヨタのEV専用設計。大容量バッテリーとデュアルモーターAWDに対応。 |
これにより、ハイブリッド・プラグインハイブリッド・完全電動という三位一体の電動化ラインナップが実現しました。
特にC-HR+は、トヨタの電動SUV「bZシリーズ」と共通コンセプトを持ち、都市走行に最適化された中型BEVとして位置付けられています。
🌍 欧州中心で開発された理由
新型C-HRがまず欧州で開発・販売されたのは、明確な戦略的意図によるものです。
欧州市場は環境規制が世界でも最も厳しく、ハイブリッドやPHEVの需要が高いため、トヨタにとって“電動化の実験場”とも言える地域です。
生産はトルコのトヨタ・モーター・マニュファクチャリング・トルコ(TMMT)が担当し、バッテリーなどの主要部品をポーランド工場が供給する体制が構築されています。
これにより、**地域内生産(ローカル・フォー・ローカル)**を実現し、CO₂削減や輸送効率向上にも寄与しています。
🔧 開発陣のメッセージ
トヨタ欧州副社長マット・ハリソン氏は、発表時にこう述べています。
「新型C-HRは、環境性能とデザイン性を両立した“トヨタの次世代象徴SUV”だ。
都市生活にフィットしながら、感性を揺さぶる走りと美しさを備えている。」
C-HRはもはや単なるSUVではなく、**「トヨタの電動化デザイン哲学を具現化したモデル」**として再定義されたのです。
✅ 要約ポイント(第1章まとめ)
-
2016年登場の初代から7年ぶりのフルモデルチェンジ。
-
開発拠点は欧州ED²、デザインテーマは「感性を刺激するクーペSUV」。
-
ハイブリッド/PHEVはTNGA-C、EVのC-HR+はe-TNGAを採用。
-
生産はトルコ、バッテリー供給はポーランドの地域内体制。
-
欧州で先行展開、日本導入は未発表だが将来的に見込みあり。
第2章|初代C-HRとの違いとデザイン進化

イメージ画像
2代目トヨタC-HRは、単なるデザイン変更ではなく、「初代のDNAを継承しつつ、電動化時代に最適化された再構築モデル」です。
欧州トヨタが主導したデザイン・パッケージングの刷新は、従来のC-HRが抱えていた課題——とくに後席空間の狭さや荷室容量の不足を大きく改善しました。
🪞 外観デザイン:ハンマーヘッドフェイスの採用
2代目C-HRの最大の特徴は、トヨタ新世代デザイン言語「ハンマーヘッドフェイス」の採用です。
フロントは横一文字のLEDデイライトが通り、シャープで知的な印象を形成。ヘッドランプとバンパーが一体化することで、よりワイド&ローなスタンスを演出しています。
リアデザインも徹底的に見直され、クーペSUVらしい滑らかなルーフラインと、立体的な一文字型テールランプが融合。テールゲート中央には「C-HR」ロゴがLED点灯する新機構が採用され、ナイトシーンでの存在感を強調します。
このデザインは、トヨタの欧州デザイン拠点 ED²(ニース) が担当。初代の“挑戦的フォルム”を継承しながら、より彫刻的で未来志向のクーペシルエットを実現しました。
📐 ボディサイズの進化(欧州仕様)
| 項目 | 初代C-HR(2016) | 新型C-HR(2023/HEV・PHEV) |
|---|---|---|
| 全長 | 4,360mm | 4,362mm |
| 全幅 | 1,795mm | 1,832mm |
| 全高 | 1,555mm | 1,564mm |
| ホイールベース | 2,640mm | 2,640mm(同値) |
※出典:Toyota Europe公式ニュースリリース(2023年6月)
全長・全幅ともに拡大され、より安定感のあるプロポーションとなりました。
ホイールベースは据え置きながらも、ドア形状・内装設計を最適化することで後席のレッグスペースが約2cm拡大。居住性が向上しています。
さらに、荷室形状を見直したことで**最大容量は約388L(欧州仕様参考値)**を確保。従来よりも実用性が向上しました。
🌪️ 空力性能と静粛性
新型C-HRは「デザイン=機能性」をテーマに、空力性能を徹底的に磨き上げています。
ボディ下部のフラット化やCピラー周辺のエアフロー制御を強化し、Cd値(空気抵抗係数)は0.318(社内参考値)を達成。
これは同クラスSUVとしてはトップレベルの数値で、走行安定性と燃費性能の両立に寄与しています。
また、遮音材の最適配置やドアシールの強化により、風切り音を約10%低減。
ハイブリッド特有の静粛性と合わせて、都市高速走行でも上質な静けさを実現しています。
🪑 インテリア:人を中心にしたコックピットデザイン
室内は「Human-Centric Design(人間中心設計)」がキーワード。
運転席周りはドライバーを包み込むような「コックピットアーチ」構造となり、主要スイッチ類は自然な手の動線上に配置されています。
中央には最大12.3インチのフルデジタルメーターと、同サイズのタッチ式センターディスプレイを搭載。
操作性と視認性が両立されたレイアウトで、ナビゲーション・音声操作・車両情報を一元的に管理できます。
シート素材にはリサイクル由来のファブリック(ECONYL®など)を採用し、環境配慮と質感の両立を実現。上位グレードではアンビエントライトを搭載し、昼夜で色調を自動調整。夜間ドライブ時に心地よい演出を行います。
🎨 カラーバリエーションとGR SPORT
新型C-HRでは、トヨタ初のツートーン・フルラップ塗装を採用。
従来のルーフのみのツートーンではなく、ボディサイドまでラップ状に塗り分ける大胆な仕様で、視覚的な軽快感を演出します。
さらに欧州仕様では「GR SPORTグレード」が設定され、専用エアロ、スポーツサスペンション、19インチホイールを装備。
スポーティ志向のユーザーに向け、よりアグレッシブなデザインと走行性能を提供します。
✅ 要約ポイント(第2章まとめ)
-
フロントに「ハンマーヘッドフェイス」を採用し、次世代トヨタデザインを象徴。
-
ボディサイズは拡大しつつ、低重心・空力最適化を実現。
-
居住性と荷室容量が改善(後席+約2cm、荷室約388L)。
-
サステナブル素材を使用した上質インテリア。
-
GR SPORT仕様は外観・足回りを強化したスポーティグレード。
-
欧州仕様はツートーンフルラップ塗装で個性を際立たせる。
第3章|パワートレインと走行性能(HEV/PHEV/C-HR+)

イメージ画像
2代目トヨタC-HRは、トヨタの「電動化戦略」の中核を担うモデルとして設計されています。
ハイブリッド(HEV)、プラグインハイブリッド(PHEV)、そして完全電動(BEV=C-HR+)という3つのパワートレインが用意され、それぞれが異なるユーザー層と用途に対応しています。
⚡ 1.8L/2.0Lハイブリッド(HEV):第5世代システム搭載
欧州仕様の新型C-HRには、1.8Lと2.0Lの2種類のハイブリッドモデルが設定されています。
どちらも第5世代ハイブリッドシステムを搭載し、燃費性能・加速性能・静粛性のすべてを改良しました。
| 項目 | 1.8L Hybrid | 2.0L Hybrid |
|---|---|---|
| エンジン型式 | M20A-FXS系 | M20A-FXS系(高出力版) |
| システム最高出力 | 約140PS | 約197PS |
| 駆動方式 | FF | FF/E-Four(AWD) |
| WLTP総合燃費(欧州参考値) | 約25〜27km/L相当 | 約22〜24km/L相当 |
(出典:Toyota Europe公式仕様 2023年)
低回転域でのモーターアシストを強化することで、発進時のレスポンスが向上。
また、新開発のリチウムイオンバッテリーを採用し、従来比15%軽量化・20%高出力化を実現しています。
結果として、加速フィールがよりダイレクトに、かつエンジン回転数の上昇が滑らかになりました。
🔌 2.0Lプラグインハイブリッド(PHEV):EV走行距離 約66km〜80km
上位モデルには、2.0Lエンジン+PHEVシステムを搭載した「C-HR Plug-in Hybrid」も設定されています。
このユニットは、プリウスPHEV(2023年モデル)と同型のシステムをベースに最適化されており、電気のみでの走行性能を大幅に強化しています。
| 項目 | C-HR 2.0L PHEV |
|---|---|
| システム最高出力 | 約223PS |
| バッテリー容量 | 約13.6kWh(リチウムイオン) |
| EV走行距離(WLTP) | 約66〜80km |
| 充電時間(AC200V) | 約2時間半〜3時間 |
| 駆動方式 | FFまたはE-Four |
PHEVモデルは、都市部ではEVとして走り、長距離ではハイブリッドとして稼働する“二面性”を持つのが特徴。
トヨタ独自の制御により、バッテリーが減っても効率的にエネルギーを回生し、総合燃費はWLTPモードで約30km/L相当を達成しています。
さらに、走行モードは「EV/HV/自動切替/バッテリーセーブ/チャージ」の5種類を搭載。
ドライバーが用途に応じて電力使用を自在にコントロールできる点も魅力です。
🔋 BEVモデル「C-HR+」:トヨタ初の都市型電動クーペSUV
2025年3月に欧州で正式発表された**「C-HR+(シーエイチアール・プラス)」は、C-HRシリーズ初の完全電動(BEV)モデルです。
プラットフォームにはトヨタのEV専用設計e-TNGA**を採用し、航続性能と動力性能の両立を図っています。
| 項目 | C-HR+(BEV) |
|---|---|
| モーター出力 | 最大252kW(約343PS) |
| バッテリー容量 | 77.0kWhリチウムイオン |
| 駆動方式 | AWD(デュアルモーター) |
| 0-100km/h加速 | 約5.2秒(開発目標値) |
| 航続距離(WLTP想定) | 約500kmクラス |
(出典:Toyota Europe公式リリース/2025年3月)
C-HR+は都市部での俊敏な加速と静粛性を重視して設計され、EVながらスポーティなドライビングフィールを追求。
また、**ワンペダルドライブ(回生ブレーキ制御)**にも対応し、スムーズな減速と高いエネルギー効率を両立しています。
車両重量は約1.9トンながら、前後50:50の重量配分と低重心化設計により、コーナリング性能は非常に高いレベルにあります。
EVとしての滑らかさと、トヨタらしいハンドリングの“質感”が共存しています。
🧠 ドライビングフィールとサスペンションチューニング
すべてのパワートレインに共通して、乗り味の質感が大幅に向上しています。
TNGA世代で定評のあった高剛性ボディに加え、サスペンションジオメトリーを再設計。
特にリアはダブルウィッシュボーン式を採用し、コーナリング時の安定感を高めています。
また、電動パワーステアリングの制御精度を高め、低速では軽く・高速ではしっかりとした操舵感を実現。
都市走行と高速ドライブのどちらでも“人と一体になる走り”を目指しています。
✅ 要約ポイント(第3章まとめ)
-
1.8L/2.0Lハイブリッド搭載(第5世代システム)。軽量・高出力バッテリー採用。
-
2.0L PHEVはEV走行距離約66〜80km・総合燃費約30km/L。
-
**C-HR+(BEV)**は77kWhバッテリー、航続500km級、0-100km/h加速5.2秒。
-
サスペンションとハンドリングが最適化され、走行安定性・静粛性ともに向上。
-
電動化と走りの質感を融合した、次世代“エモーショナルSUV”。
第4章|安全装備と最新テクノロジー

イメージ画像
― Toyota Safety Sense 最新版とAI・コネクテッド機能の進化 ―
2代目トヨタC-HRは、デザインや電動化だけでなく、安全技術と知能化の領域でも大幅に進化しています。
最新のToyota Safety Sense(トヨタ・セーフティ・センス)と欧州仕様のT-Mateシステムが標準搭載され、
AIとクラウドを活用した「予測型安全支援」「学習型コネクテッド制御」に対応しました。
🧩 Toyota Safety Sense(T-Mate)最新版の全体像
新型C-HRに採用されている安全システムは、単なる自動ブレーキや車線維持機能を超え、
**AIによる“プロアクティブ・ドライビング・アシスト(PDA)”**を中心とした「予測安全制御」へと進化しています。
| 主な機能 | 概要 |
|---|---|
| プリクラッシュセーフティ(PCS) | 歩行者・自転車・車両を検知し、自動ブレーキで衝突回避。交差点右折時の対向車検知にも対応。 |
| レーダークルーズコントロール(ACC) | 全車速追従型。前走車との距離を維持し、渋滞時はストップ&ゴーにも対応。 |
| レーントレーシングアシスト(LTA) | 高精度ステアリング補正で車線中央を維持。カーブ予測制御機能も追加。 |
| ドライバー異常時対応システム(EDSS) | 意識喪失などを検知すると、自動で減速・停止。緊急通報「eCall」と連携。 |
| プロアクティブドライビングアシスト(PDA) | AIが歩行者や障害物との距離を予測し、減速・操舵を先読みサポート。 |
| リヤクロストラフィックアラート/ブラインドスポットモニター | 後方車両を検知して警告、駐車場からのバック発進もサポート。 |
これらの機能は全てカメラとミリ波レーダーの統合制御により作動し、夜間・悪天候下でも高い認識精度を維持します。
AIアルゴリズムの改良により、**誤検知を約40%削減(トヨタ社内試験値)**という成果も発表されています。
🔐 クラウド連携とAIによる“学習型安全支援”
C-HRの安全制御には、従来の車載AIに加えてクラウドAI連携が導入されています。
ドライバーの運転データや環境状況をクラウド上で解析し、地域特性に応じた支援パターンを随時アップデート。
これにより、例えば「通勤ルートで歩行者が多い交差点では減速支援を早める」といった、
**“個人最適化された安全制御”**を学習的に実現しています。
また、走行履歴を基に危険地点や渋滞情報を共有する「Toyota Connected Cloud Map」を採用。
常時接続によって最新の交通・道路データを取得し、運転支援の精度を継続的に進化させます。
📡 コネクテッド機能とスマート統合システム
新型C-HR/C-HR+は、トヨタの「Connected Mobility Concept(コネクテッド・モビリティ構想)」を体現したモデルでもあります。
スマートフォンとの統合、クラウドサービス、OTA(無線アップデート)により、
車両自体が“アップデート可能なデバイス”として機能します。
| コネクテッド機能 | 内容 |
|---|---|
| Toyota Smart Connect+ | 高速通信ナビ+クラウド情報を組み合わせた新世代ナビ。 |
| 音声アシスタント「Toyota AI Voice」 | 自然言語で目的地検索・エアコン操作・音楽再生を制御。 |
| OTAアップデート | 安全装備・ナビ・マルチメディアの機能を自動更新。 |
| MyToyotaアプリ連携 | スマホで車両位置・燃費・バッテリー残量を確認可能。 |
| リモートクライメートコントロール | 外出先からエアコンON/充電状況確認が可能。 |
これにより、納車後も機能が進化する「成長するクルマ」としての価値が確立されています。
特にEVのC-HR+では、ソフトウェア更新によって航続最適化や充電効率改善など、車両制御レベルまで更新される予定です。
🎧 快適装備とAIセンシング
安全・通信だけでなく、乗員の快適性にもAI技術が活用されています。
-
アクティブノイズコントロール:EV特有のモーター音を抑制し、静粛性を最適化。
-
ドライバーセンシング(DMS):カメラでまばたき・顔向き・疲労を検知し、警告や空調調整を行う。
-
アンビエントライト制御:走行モードや時間帯に応じて色を自動変化。
-
スマートエントリー&eCall連携:事故や急病時に自動通報。
これらの機能により、C-HRは単なる“安全なクルマ”を超え、
**人とクルマが対話する「インテリジェントSUV」**へと進化しています。
✅ 要約ポイント(第4章まとめ)
-
Toyota Safety Sense/T-Mate最新版を標準装備(PDA・EDSS・LTA等)。
-
AIが走行環境を学習し、予測的に危険を回避。
-
クラウド連携+OTAアップデートにより常に最新状態に維持。
-
Toyota Smart Connect+とAI Voiceで自然な音声操作が可能。
-
ドライバー状態検知・ノイズ制御など、安全と快適の融合を実現。
-
C-HR+ではソフトウェアアップデートによる進化型EV制御を採用。
第5章|価格・グレード構成と日本導入予測

イメージ画像
2025年現在、トヨタ新型C-HR(2代目)は欧州市場を中心に展開されています。
ハイブリッド(HEV)、プラグインハイブリッド(PHEV)、そしてBEVモデル「C-HR+」の3タイプがラインナップされ、いずれもトヨタの電動化中核SUVとして位置づけられています。
💶 欧州価格とグレード構成(2025年時点)
欧州では、ポーランド・フランス・ドイツを中心に販売が開始されており、以下のような価格帯で展開されています。
| モデル | 駆動方式 | 欧州価格(ユーロ) | 日本円換算(1€=165円) | 主な特徴 |
|---|---|---|---|---|
| C-HR 1.8L Hybrid | FF | 約33,000€ | 約544万円 | ベースグレード。燃費重視の都市型。 |
| C-HR 2.0L Hybrid | FF/AWD | 約36,000€ | 約594万円 | 走行性能と快適装備のバランス型。 |
| C-HR 2.0L PHEV | FF/AWD | 約40,000€ | 約660万円 | EV走行距離80km。環境性能と実用性の両立。 |
| C-HR+(BEV) | AWD | 約46,000€〜 | 約759万円〜 | 77kWh電池/航続約500km。トヨタ初の都市型電動SUV。 |
(出典:Toyota Motor Europe公式ニュースリリース/2025年3月)
欧州では、ハイブリッド/PHEVが販売の主軸を占めており、BEV「C-HR+」は上位志向モデルとして位置付けられています。
また、いずれのグレードも「Toyota Safety Sense」および「Smart Connect+」を標準装備し、装備差は主にホイール・シート素材・内装トリムで差別化されています。
🏁 グレード構成の特徴(欧州仕様)
欧州仕様では、以下のような4グレード展開が一般的です。
| グレード名 | 主な装備内容 |
|---|---|
| Entry(ベース) | LEDライト/17インチアルミ/Toyota Safety Sense標準装備 |
| Mid(中間) | 18インチホイール/デジタルメーター/ナビ搭載 |
| High(上級) | 19インチアルミ/パノラマモニター/アンビエントライト搭載 |
| GR SPORT(特別仕様) | 専用エアロ・スポーツサス・専用内装・専用バッジ装飾 |
中でも「GR SPORT」は、トヨタのモータースポーツ部門Gazoo Racingのデザインフィロソフィを反映したグレード。
専用フロントバンパーやマットブラックホイール、赤ステッチ入りシートなど、よりアグレッシブなスタイルに仕上がっています。
🇯🇵 日本市場導入の可能性と価格予想(2026〜2027年)
日本国内では、現時点(2025年10月)で新型C-HRの正式発表は行われていません。
しかし、トヨタの電動SUVラインナップ戦略を分析すると、2026年以降の導入は極めて高い確度で見込まれます。
🔍 背景1:ラインナップのバランス調整
トヨタは現在、国内で「ヤリスクロス」「カローラクロス」「RAV4」という3本柱SUVを展開。
これらの中間に位置するC-HRの販売再開は、商品レンジの空白を埋める戦略的意味を持ちます。
🔍 背景2:電動化需要の高まり
国内ではPHEV・HEVの需要が拡大しており、特に都市部ユーザーの**「静かで上質な小型SUV」**ニーズにC-HRが合致します。
また、bZ4XよりもコンパクトなEV「C-HR+」は、トヨタにとって“現実的なEV普及モデル”として期待されています。
🔍 背景3:トヨタの公式発言
トヨタ欧州のマネージャーは、C-HR+発表時に次のようにコメントしています。
「C-HRはグローバルモデルであり、地域ごとのニーズに合わせて順次展開していく。」
この発言は、日本導入を完全に否定していないどころか、将来的な国内投入を示唆するものです。
💴 日本仕様 予想価格レンジ(2026〜2027年想定)
| モデル | 予想価格(税込) | 備考 |
|---|---|---|
| C-HR 1.8L Hybrid | 約340〜370万円 | 燃費重視・プリウス同系統。 |
| C-HR 2.0L Hybrid | 約390〜420万円 | 快適装備充実の主力モデル。 |
| C-HR 2.0L PHEV | 約470〜520万円 | RAV4 PHEVより約100万円安。 |
| C-HR+(BEV) | 約580〜650万円 | bZ4Xの下位モデル。補助金適用で実質500万円台前半。 |
C-HR+が導入されれば、bZシリーズ(bZ4X・bZ3X)との“都市型EV”すみ分けモデルとして展開される可能性が高いです。
価格的にもbZ4X(約600〜700万円)より一段下のレンジを狙い、若年層・ファミリー層のEVエントリー需要を獲得する戦略が想定されます。
🚘 日本発売スケジュール予測(信頼度:中〜高)
| モデル | 発売予想時期 | 備考 |
|---|---|---|
| C-HR(HEV/PHEV) | 2026年春〜夏 | 国内生産体制の調整後に発表見込み。 |
| C-HR+(BEV) | 2027〜2028年 | 日本のEVインフラ整備次第で段階導入。 |
発表タイミングとしては、2026年秋開催の「Japan Mobility Show」(旧東京モーターショー)での国内仕様初披露が有力です。
同イベントではbZシリーズの新モデルも登場が予想され、C-HR+はその中核を担う存在になるでしょう。
✅ 要約ポイント(第5章まとめ)
-
欧州価格は33,000〜46,000ユーロ(約544〜759万円)で展開中。
-
HEV/PHEV/BEVの3ラインナップでグローバル展開。
-
日本導入は2026年以降が有力。
-
国内価格は340〜650万円レンジを想定。
-
C-HR+はbZ4Xより安価な都市型EVとして注目。
-
発表は2026年のJapan Mobility Showで行われる可能性が高い。
第6章|トヨタC-HR新型の注目ポイント15項目まとめ【2025年最新版】

イメージ画像
🚗 1. 欧州で2025年正式発表された新型トヨタC-HR(2代目)
2016年デビューの初代から7年ぶりのフルモデルチェンジ。都市型SUVとして再定義。
⚡ 2. 電動化の三本柱(HEV/PHEV/BEV)を全展開
ハイブリッド・プラグインハイブリッド・完全電動「C-HR+」を設定。
🪫 3. EVモデル「C-HR+」はe-TNGA採用
トヨタのEV専用プラットフォームを用い、航続距離約500km・最大出力252kW(343PS)を実現。
🏎️ 4. 0-100km/h加速5.2秒(AWD仕様)
BEVながら俊敏な加速性能を発揮。都市走行と高速巡航どちらも軽快。
🌿 5. ハイブリッドは第5世代システム搭載
1.8L/2.0Lともにリチウムイオン電池を採用。従来比で高出力・軽量化を実現。
🔌 6. PHEVはEV走行距離約66〜80km(WLTP)
2.0Lエンジン+13.6kWhバッテリー。プリウスPHEVと同系システムを採用。
🎨 7. 新世代「ハンマーヘッドフェイス」採用デザイン
横一文字LEDとクーペラインが特徴。ED²(欧州デザイン拠点)主導のスタイル。
📏 8. ボディサイズ拡大で居住性アップ
全長4,362mm/全幅1,832mm/全高1,564mm。後席スペース+約2cm拡張。
🌀 9. 空力性能はCd値0.318クラスを達成
ボディ下フラット化・Cピラー整流板などで高速安定性と静粛性を両立。
💺 10. サステナブル素材と上質インテリア
再生ナイロン「ECONYL®」採用。12.3インチデジタルメーター+アンビエントライト搭載。
🧠 11. 最新Toyota Safety Sense(T-Mate)標準装備
PDA・EDSS・LTAなどAI予測制御を搭載し、衝突リスクを事前に回避。
📡 12. OTAアップデート&クラウド連携対応
「Toyota Smart Connect+」で常に最新機能へ進化。MyToyotaアプリと連動。
🎧 13. 快適装備にもAIを活用
ノイズコントロール・ドライバー監視・音声AIアシスタントを搭載。
💰 14. 欧州価格は33,000〜46,000ユーロ(約544〜759万円)
PHEV・BEVモデルでも競争力のある価格設定。
🇯🇵 15. 日本導入は2026年以降の可能性が高い
HEV/PHEVを先行導入、C-HR+(EV)は2027〜28年登場見込み。
発表舞台は「Japan Mobility Show 2026」が有力。
✅ 総括|トヨタC-HR新型は“電動化・デザイン・知能化”の結晶
新型トヨタC-HRは、
「感性を刺激するクーペSUV」+「持続可能な電動化」+「進化するAI安全技術」
という3つの柱で構築された“次世代アーバンSUV”です。
C-HR+を筆頭に、トヨタはコンパクト電動SUV市場でも欧州主導のグローバル展開を進めています。
日本でも2026年以降に登場が予想され、デザイン・環境性能・先進装備すべてを兼ね備えた本命モデルとなるでしょう。
その他の記事

