レクサスの自動運転技術に関心をお持ちで、その実力や詳細について調べている方も多いのではないでしょうか。近年の自動車技術の進化は目覚ましく、特に高級車ブランドであるレクサスが提供する運転支援システムは多くの注目を集めています。
この記事では、レクサスの自動運転技術が公式にどのレベルに分類されるのか、そして将来的にレベル4を目指しているのかといった技術的な段階から、具体的なレクサス アドバンスドドライブ搭載車に関する情報までを網羅的に解説します。また、人気のレクサスNXの自動運転レベルや、そのやり方、さらにはレクサスRXは自動運転できますか?という具体的な疑問にもお答えします。
自動運転レベル3の日本車はありますか?という一般的な問いかけから、利用可能な車種、気になるオプションの値段、そして少し変わった視点からレクサスオーナーの平均年収に至るまで、あなたが知りたい情報を一つひとつ丁寧に掘り下げていきます。レクサスの先進技術を理解し、より豊かなカーライフを送るための一助となれば幸いです。
この記事でわかること
- レクサスの自動運転技術の公式な技術レベルと将来性
- Advanced Drive搭載車種や基本的な操作方法
- 人気モデルRXやNXの運転支援機能の詳細と注意点
- 自動運転機能に関するオプション価格の考え方
レクサスの自動運転技術と現在のレベル

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- 自動運転レベル3の日本車はありますか?
- レクサスの自動運転はレベル3相当なのか
- レクサス自動運転のレベル4への展望
- レクサスNXの自動運転レベルを解説
自動運転レベル3の日本車はありますか?

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結論から言うと、2024年現在、日本国内で認可された自動運転レベル3搭載の市販車は存在します。この分野で世界初の型式指定を取得したのは、本田技研工業(ホンダ)が2021年に発売した「レジェンド」に搭載された「Honda SENSING Elite」です。
このシステムは、高速道路での渋滞時など、一定の条件下においてシステムがドライバーに代わって全ての運転操作を行います。一方で、メルセデス・ベンツも「DRIVE PILOT」というレベル3システムを開発していますが、こちらはドイツ本国や米国の一部州(ネバダ州・カリフォルニア州)で認可・提供されているものであり、日本国内での認可に関する公式な情報はありません(2024年9月時点)。
自動運転レベルの定義
自動運転の技術レベルは、国際的な基準(SAE J3016)によって0から5までの6段階に分類されています。レベル2までは運転の主体がドライバーにある「運転支援」ですが、レベル3からは特定の条件下で運転の主体がシステムへと移る「条件付自動運転」となります。
このように、日本ではホンダが先行する形で、特定の条件下でのレベル3自動運転が実用化されています。
レクサスの自動運転はレベル3相当なのか
レクサスに搭載されている最先端の運転支援システム「Lexus Teammate Advanced Drive」は、公式にはSAE(米国自動車技術会)が定める自動運転レベル2に分類されます。これは、運転の主体があくまでドライバーにある「運転支援システム」であることを意味します。
しかし、その機能性は一般的なレベル2を大きく超える高度なものです。特にフラッグシップセダンのLSに搭載される「Advanced Drive」は、LiDARや高精度地図データを活用し、高速道路本線でのハンズオフ走行や、システムが提案する自動での車線変更などを実現します。運転の最終責任はドライバーにありますが、まるで熟練ドライバーが運転しているかのような滑らかで自然な走行支援は、運転疲労を劇的に軽減してくれます。
LiDAR搭載は主にLSなどの上位モデル
ここで解説しているLiDARや高精度地図データをフル活用する高度なシステムは、主にLS(およびトヨタ・MIRAI)に搭載されているものです。後述する渋滞時支援機能などは車種によってセンサー構成が異なり、必ずしもLiDARを搭載しているわけではありません。
「レベル3相当」という表現はあくまで比喩であり、公式には運転の主体が常にドライバーにある、極めて高機能なレベル2の運転支援システムであると理解することが正確です。
レクサス自動運転のレベル4への展望

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レクサスおよび親会社であるトヨタは、限定領域での完全自動運転であるレベル4の実現に向けて、積極的に研究開発を進めています。彼らのアプローチは「Mobility Teammate Concept」という独自の自動運転コンセプトに基づいています。これは、人とクルマがパートナーのように気持ちを通わせ、お互いを高め合う関係を築くことを目指すものです。
具体的な取り組みとしては、以下のようなものが挙げられます。
ウーブン・シティでの実証実験
トヨタが静岡県裾野市に建設中の実証都市「Woven City(ウーブン・シティ)」では、自動運転車などが導入され、リアルな生活環境の中で技術やサービスの開発・実証が行われます。ここでは、レベル4以上の自動運転システムが重要な役割を担うことになります。
ソフトウェア・ファーストなクルマづくり
近年の自動車開発は、ソフトウェア主導へとシフトしています。トヨタ・レクサスも「Arene(アリーン)」と呼ばれる車載OSを開発し、ソフトウェアアップデートによってクルマの機能が継続的に進化していく仕組みを構築中です。これにより、将来的に自動運転機能がOTA(Over The Air)で更新され、より高度な支援が可能になることが期待されます。
レベル4実現への課題
レベル4の実現には、技術的な成熟だけでなく、法整備、社会的な受容性、高コストなセンサーの低価格化など、多くの課題が存在します。このため、一般ユーザー向けの乗用車に搭載されるまでには、まだ時間を要すると考えられています。
レクサスは、まずAdvanced Driveのような高度な運転支援技術を普及させ、安全性を高めながら社会の信頼を醸成し、その先にレベル4を見据えていると言えるでしょう。
レクサスNXの自動運転レベルを解説
レクサスの主力SUVであるNXは、予防安全パッケージ「Lexus Safety System +」を標準装備しており、これによりレベル2に相当する高度な運転支援機能を提供します。
特に評価が高いのが、リスクを先読みして運転操作を穏やかにサポートする「プロアクティブドライビングアシスト(PDA)」です。危険に近づきすぎないよう自動で減速支援を行うなど、街中から高速道路まで幅広いシーンでドライバーを支えます。また、全車速追従機能付きのレーダークルーズコントロールや、車線中央の走行を維持するレーントレーシングアシストも備わり、長距離運転の負担を大きく軽減します。
NXの「Advanced Drive(渋滞時支援)」について
一部の海外市場や年式ではNXに「Advanced Drive(渋滞時支援)」が設定されている場合がありますが、日本の現行モデル公式サイトの装備一覧では明示されていません。国や地域、年式、グレードによって設定の有無が異なるため、詳細については必ず販売店で最新のカタログや見積もりを確認してください。
日本の現行仕様においては、NXは「Lexus Safety System +」による非常に優秀なレベル2の運転支援システムを搭載している、と認識するのが適切です。
レクサス自動運転の対象車種と使い方

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- レクサス アドバンスドドライブ搭載車一覧
- レクサスNXなど自動運転が利用できる車種
- 人気のレクサスRXは自動運転できますか?
- レクサスNXを含む自動運転のやり方
- レクサス自動運転オプションの値段
- 参考:レクサスオーナーの平均年収は?
- まとめ:未来が身近になるレクサスの自動運転
レクサス アドバンスドドライブ搭載車一覧

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レクサスの運転支援技術の最高峰に位置するのが「Advanced Drive」です。このシステムは、2024年9月時点で、日本国内では主に以下の車種に設定されています。
車種 | 搭載機能の種類 | 主な特徴 |
---|---|---|
LS | Advanced Drive | LiDAR等を活用し、高速道路本線でのハンズオフ、自動追い越し・分岐支援など最も多機能なシステムを搭載。 |
RX | Advanced Drive (渋滞時支援) | 高速道路での渋滞時 (約0-40km/h) に特化したハンズオフ機能を提供。 |
NX | Advanced Drive (渋滞時支援) | 国・仕様・年式により設定有無が異なる。日本の現行モデルでは公式サイトに明記なし。要確認。 |
トヨタブランドでは、燃料電池車の「MIRAI」やミニバンの「アルファード」「ヴェルファイア」にも同様のシステムが搭載されています。レクサス・トヨタグループ全体で技術の横展開が進んでいることがわかります。
搭載車種はまだフラッグシップモデルや人気SUVの一部に限られていますが、今後、他の車種へも拡大していくことが期待されます。
レクサスNXなど自動運転が利用できる車種
「Advanced Drive」が設定されていないモデルであっても、現在販売されているほとんどのレクサス車には、高度な運転支援システム「Lexus Safety System +」が標準装備されています。これにより、実質的に「自動運転に近い」と評される快適で安全なドライブを多くの車種で体感することが可能です。
以下に、代表的な車種と運転支援機能の特徴を挙げます。
- NX / RX: 最新世代の「Lexus Safety System +」を搭載。リスクを先読みするプロアクティブドライビングアシスト(PDA)が特に優秀で、街中での運転をきめ細かくサポートします。
- LS: ブランドのフラッグシップとして、最も多くの先進安全・運転支援機能を搭載。Advanced Drive非装着車でも極めて高度な支援を提供します。
- UX / LBX: コンパクトモデルながら、上位車種譲りの「Lexus Safety System +」を搭載。安全性能に妥協がないのがレクサスの特徴です。
どの車種を選んでも、渋滞時の追従走行や車線維持支援といった基本的な機能は網羅されており、日常的な運転の疲れを大きく減らしてくれるでしょう。
人気のレクサスRXは自動運転できますか?

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はい、レクサスRX(日本仕様)には「Advanced Drive(渋滞時支援)」を設定したグレードが存在します。これはレクサスの公式マニュアルでも確認できる情報です。
RXに搭載されるAdvanced Driveは、高速道路や自動車専用道路での渋滞時に特化したシステムです。具体的な作動条件は以下の通りです。
RX Advanced Drive (渋滞時支援) の作動条件
- 高速道路・自動車専用道路の本線を走行中
- 渋滞により、自車の速度が約40km/h以下になっている
- ドライバーが前方を向き、運転可能な状態にあることをシステムが認識している
これらの条件を満たすと、メーターやヘッドアップディスプレイに準備完了の通知が表示され、ステアリングのスイッチを押すことでシステムが作動。ハンドル、アクセル、ブレーキの全てが自動制御され、手放し運転(ハンズオフ)が可能になります。
特に、週末の高速道路や帰省ラッシュなどで発生するノロノロ運転のストレスから解放されるのは、非常に大きなメリットですね。疲労が溜まりやすい渋滞シーンでこそ、この機能の真価が発揮されます。
もちろん、Advanced Drive非搭載のグレードであっても、全車速追従機能付きのレーダークルーズコントロールやレーントレーシングアシストは標準装備されているため、高いレベルの運転支援を受けることが可能です。
レクサスNXを含む自動運転のやり方
レクサスの運転支援システム(Advanced Driveやレーダークルーズコントロールなど)の操作は、基本的にステアリングホイールに配置されたスイッチで行います。直感的で分かりやすいインターフェースになっており、慣れれば簡単かつ安全に操作することが可能です。
ここでは、RXなどに搭載される「Advanced Drive(渋滞時支援)」を起動する際の一般的な手順を解説します。
- システムのメインスイッチをONにする
まず、ステアリング右側にある、車間距離を示すアイコンのスイッチを押して、運転支援システム全体を待機状態にします。 - 走行して作動条件を満たす
高速道路の本線を走行し、渋滞によって速度が約40km/h以下になると、メーター内に「アドバンストドライブ 作動可能です」といったメッセージが表示されます。 - 「SET」スイッチで機能を起動
メッセージが表示された状態で、ステアリングの「SET」スイッチを押します。これによりシステムが作動し、ハンズオフ走行が開始されます。 - システムの監視と終了
システム作動中は、メーターやヘッドアップディスプレイの表示が変わり、青いラインなどでシステムの作動状態が示されます。ドライバーは常に前方を監視し、いつでも運転に戻れるようにしておく必要があります。
あくまで「運転支援」
Advanced Driveを含め、これらの機能はSAEレベル2の運転支援システムです。システムの限界を理解し、天候や交通状況に応じて、常に安全を最優先に考えて使用することが重要です。使用前には必ず取扱説明書をよくお読みください。
基本的なレーダークルーズコントロールやレーントレーシングアシストの操作も、同様にステアリングスイッチで行います。一度設定すれば、アクセルやブレーキ、ステアリング操作の多くをアシストしてくれるため、長距離移動が格段に楽になります。
レクサス自動運転オプションの値段
レクサスの高度運転支援システム「Advanced Drive」は、主にオプションとして設定されています。その価格は、車種やグレード、同時に装着される他の装備(ヘッドアップディスプレイやデジタルキーなど)との組み合わせによって大きく変動します。
具体的な金額をここで提示することはできませんが、一般的に高度なセンサーや制御システムを追加する必要があるため、数十万円単位のオプションとなることが多いです。
正確な価格は販売店での確認が必須
「Advanced Drive」の正確なオプション価格を知るためには、レクサスの販売店で希望する車種・グレードの最新の見積もりを取得することが最も確実です。ウェブサイトやカタログだけでは分からない、パッケージオプションの詳細や価格体系についても詳しく説明してもらえます。
決して安いオプションではありませんが、特に高速道路を頻繁に利用し、渋滞に巻き込まれることが多いドライバーにとっては、その価格に見合う、あるいはそれ以上の価値(疲労軽減、安全性向上)をもたらしてくれる機能と言えるでしょう。
参考:レクサスオーナーの平均年収は?
レクサスの自動運転技術や先進機能に魅力を感じる一方で、「そもそもレクサスを所有するには、どれくらいの経済力が必要なのだろう?」と考える方もいるかもしれません。あくまで一般的な目安ですが、レクサスオーナーの平均年収はモデルによって異なります。
モデルクラス別のオーナー年収目安
- エントリーモデル (UX, LBXなど)
年収700万円前後から。比較的手が届きやすい価格帯のため、医師や弁護士といった高所得者だけでなく、大手企業の会社員など幅広い層のオーナーが存在します。 - ミドルクラス (NX, RXなど)
年収800万円~1,200万円以上。新車価格が600万円を超える人気モデルであり、企業の経営者や役員、管理職といった層が多くなります。 - ハイクラス (LS, LXなど)
年収2,000万円以上。車両価格が1,000万円を大きく超えるフラッグシップモデルのため、企業のオーナーや資産家など、富裕層が中心となります。
もちろん、これはあくまでひとつのデータに過ぎません。ローンを利用したり、中古車を選択したり、あるいは資産状況によっては、この目安に当てはまらないケースも多々あります。
ただ、高度な運転支援オプションなどを追加すると車両価格も上昇するため、無理なく購入・維持するためには、ある程度の経済的な余裕が必要になるのは事実と言えるでしょう。
まとめ:未来が身近になるレクサスの自動運転
この記事では、レクサスの自動運転技術について、そのレベルや搭載車種、使い方、価格など、様々な角度から詳しく解説しました。最後に、記事の要点をリスト形式でまとめます。
- レクサスの最先端技術Advanced Driveは公式にはSAEレベル2の運転支援システムである
- 運転の主体は常にドライバーにあることがレベル3との大きな違い
- レベル3市販車は日本ではホンダ・レジェンドが型式指定を取得している
- メルセデス・ベンツのレベル3はドイツや米国の一部州で提供されている
- レクサスも将来的なレベル4の実現に向けて研究開発を積極的に進めている
- フル機能のAdvanced DriveはLSに搭載されLiDARなどを活用する
- RXには高速道路の渋滞時(約0-40km/h)に特化したハンズオフ機能が設定されている
- NXのAdvanced Drive(渋滞時支援)は日本仕様の公式サイトに明記がなく確認が必要
- Advanced Drive非搭載でも多くの車種に高性能なLexus Safety System +が標準装備される
- システムの操作はステアリングのスイッチで直感的に行える
- オプション価格は車種や装備の組み合わせで変動するため販売店での見積もりが必須
- 高度な運転支援は高速道路での疲労軽減に大きく貢献する
- レクサスオーナーの平均年収はモデルにより様々だが比較的高所得者層が多い傾向にある
- レクサスの運転支援は安全性を高め快適な移動を提供するパートナーのような存在
- 技術は日々進化しており今後のさらなる発展が期待される
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