待望の新型ランドクルーザー250が登場し、その中でもガソリンモデルの購入を検討している方も多いのではないでしょうか。
ランクル250のガソリン車は、ディーゼルモデルとの違いや、巷で噂されるパワー不足の実際のところなど、気になる点が多く存在します。また、実用面での燃費やガソリン容量、燃料がレギュラーで済むのかといった経済性も重要な判断材料です。
さらに、現在の納期を考えるとそもそも今すぐ買えるのか、中古市場の動向、そして将来的なリセールバリューまで、総合的な評価が知りたいところでしょう。この記事では、そうした疑問を一つひとつ解消していきます。
この記事でわかること
- ランクル250のガソリン車とディーゼル車の具体的な違い
- パワー不足や燃費に関する正直な評価
- 新車・中古車の現在の購入状況とリセールバリュー
- ランクル250ガソリンモデルの明確なメリットとデメリット
ランクル250ガソリン車の特徴を徹底解説

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- ランクル250ガソリンの総合的な評価は?
- ガソリンとディーゼルの違いを比較
- 巷で聞くパワー不足の真相を解明
- 気になるガソリン車のリセール価値
- ガソリン車のWLTC燃費と実燃費
- 燃料がレギュラー指定のメリット
- 燃料タンクのガソリン容量と航続距離
ランクル250ガソリンの総合的な評価は?

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結論から言うと、ランドクルーザー250のガソリンモデルは、「街乗りや日常使いがメインの方にとって、非常に賢い選択肢」という評価になります。オフロード性能や長距離移動時の力強さを最優先するならばディーゼルモデルに軍配が上がりますが、ガソリンモデルにはそれを補って余りある独自の魅力が存在します。
その最大の理由は、ディーゼルモデルにはない静粛性の高さと、車両価格の安さです。エンジン音が静かで振動も少ないため、住宅街での早朝・深夜の移動や、小さなお子様を乗せての運転でも快適な空間を保てます。実際に、普段の買いものや家族の送迎といったシーンでは、ディーゼル特有の力強さよりも、ガソリン車の上質でスムーズな乗り心地が好まれることも少なくありません。
もちろん、高速道路での追い越しや急な登坂路では、パワー不足を感じる場面があることも事実です。しかし、日本の交通環境で法定速度内で走行する限り、過度なストレスを感じることは少ないでしょう。初期費用を抑えつつ、静かで快適なランドクルーザーのある生活を始めたい方には、最適な一台と言えます。
ガソリンモデルの評価ポイント
静粛性に優れ、街乗りでの快適性が非常に高い点が評価されています。また、ディーゼル(VXグレード)より約85万円安い車両本体価格も大きな魅力です。
ガソリンとディーゼルの違いを比較
ランクル250を選ぶ上で、最も多くの方が悩むのがガソリンモデルとディーゼルモデルのどちらを選ぶか、という点ではないでしょうか。この二つは単に燃料が違うだけでなく、走行性能から維持費、得意な走行シーンまで明確な違いがあります。それぞれの特徴を理解し、ご自身の使い方に合ったモデルを選ぶことが重要です。
主なスペックを比較すると、その特性の違いがはっきりと見えてきます。
項目 | 2.7L ガソリン (VX) | 2.8L ディーゼルターボ |
---|---|---|
エンジン | 2TR-FE (163PS/246Nm) | 1GD-FTV (204PS/500Nm) |
トランスミッション | 6速AT | 8速AT |
WLTC燃費 | 7.5km/L | 11.0km/L |
使用燃料 | レギュラーガソリン | 軽油 |
車両価格(税込) | VX: 5,450,000円 | GX: 5,200,000円 VX: 6,300,000円 ZX: 7,350,000円 |
上記の通り、パワーやトルク、燃費性能ではディーゼルモデルが圧倒しています。特に最大トルクはガソリンの2倍以上あり、この差が高速道路での加速や悪路走破性に直結します。一方で、ガソリンモデル(VX)は同グレードのディーゼルモデルと比較して車両価格が85万円安く、初期投資を大幅に抑えられるという大きなメリットを持っています。
WEBライターの視点
どちらが良い・悪いということではなく、ライフスタイルに合うかどうかが重要です。年間走行距離が短く、主に市街地を走行するのであれば、価格が安く静かなガソリン車が魅力的です。逆に、高速道路の利用が多い方や、キャンプなどで重い荷物を積む機会が多い方は、力強く経済的なディーゼル車が満足度を高めてくれるでしょう。
巷で聞くパワー不足の真相を解明

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ランクル250のガソリンモデルについて、最も懸念される点が「パワー不足ではないか」という点です。結論として、「ゼロではないが、多くのシーンでは問題ないレベル」というのが実情に近いでしょう。
ガソリンモデルに搭載される2.7Lエンジンは、最高出力163PS、最大トルク246Nmを発揮します。これは、2トンを超える車体を動かすには、正直なところパワフルとは言えません。特にディーゼルモデルの最大トルク500Nmという数値と比較すると、その差は歴然です。そのため、高速道路の合流や、山道での追い越し加速といった場面では、アクセルを深く踏み込む必要があり、もどかしさを感じる可能性があります。
しかし、これはあくまでディーゼルモデルと比較した場合の話です。普段の街乗りで信号からの発進や、時速60km程度までの巡航であれば、非力さを感じることはほとんどありません。むしろ、エンジンがスムーズに回転し、アクセル操作に対して素直に反応するため、ギクシャク感のない運転のしやすさというメリットがあります。車重がディーゼルよりわずかに軽いことも、軽快な走りに貢献しています。
パワー不足を感じやすい場面
以下の状況では、パワー不足を感じる可能性があります。
- 大人数乗車時や重い荷物を積んだ状態での登坂路
- 高速道路での追い越し加速
- オフロードでの急なヒルクライム
購入前には、ぜひ一度試乗してご自身の感覚で確かめることをお勧めします。
気になるガソリン車のリセール価値
ランドクルーザーシリーズは、全モデルを通して非常に高いリセールバリューを誇ることで知られており、それは250のガソリンモデルも例外ではありません。実際に、新車価格を上回る中古車が多数流通している状況です。
高いリセール価値の背景には、国内だけでなく、海外での圧倒的な需要があります。特に、シンプルな構造でメンテナンスがしやすく、信頼性の高いガソリンエンジンは、インフラが整っていない国や地域で絶大な人気を誇ります。この盤石な海外需要が、中古車相場を力強く下支えしているのです。
2025年9月時点の調査では、新車価格を大きく超える価格で取引されている個体も少なくありません。資産価値を重視して車を選ぶ方にとって、ランクル250のガソリンモデルは非常に魅力的な選択肢となります。
リセールバリューに関する注意点
中古車相場は、社会情勢やモデルの人気、車両の状態によって常に変動します。最新の相場状況については、FLEXやMOTAといった中古車情報サイトで確認することをおすすめします。
ガソリン車のWLTC燃費と実燃費

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ランクル250ガソリンモデルの燃費性能は、正直に言って「優れている」とは言えません。購入を検討する上で、ここは事前に理解しておくべき重要なポイントです。
まず、カタログスペックであるWLTCモード燃費は7.5km/L(市街地モード: 5.7km/L、郊外モード: 7.7km/L、高速道路モード: 8.6km/L)と公表されています。WLTCモードは実燃費に近い数値が出やすいとされていますが、実際の燃費は運転の仕方や交通状況、エアコンの使用などによって大きく変動します。
特にランクル250のような重量級の車両では、その影響が顕著です。口コミやオーナーレポートを総合すると、街乗り中心の実燃費は概ね5.0km/Lから6.5km/Lの範囲に収まることが多いようです。これは、カタログ燃費の約70%〜85%に相当します。
1000km走行時の燃料代の目安
仮に実燃費を6.0km/L、レギュラーガソリン価格を178円/Lと仮定すると、1000km走行するためには約167Lのガソリンが必要です。その際の燃料代は、約29,667円となります。
(計算式:1000km ÷ 6.0km/L × 178円/L)
これはあくまで目安であり、実際の金額は燃費やガソリン価格によって変動します。
燃料がレギュラー指定のメリット
ランクル250ガソリンモデルの隠れた、しかし非常に大きなメリットが、使用燃料が「無鉛レギュラーガソリン」である点です。高性能なSUVや輸入車ではハイオクガソリン指定のモデルが多い中、レギュラー仕様は維持費の面で大きなアドバンテージとなります。
ご存知の通り、ハイオクガソリンはレギュラーガソリンに比べて1Lあたり約10円〜12円ほど高価です。ランクル250の燃料タンクは80Lと大容量なので、満タン給油するごとに約800円以上の差額が生まれる計算になります。年間1万km走行、燃費6.0km/Lと仮定すると、年間の給油量は約1,667L。つまり、年間で約16,670円もの差額になるのです。
この差は、長く乗れば乗るほど積み重なっていきます。ディーゼルモデルの燃料である軽油はレギュラーガソリンよりさらに安いですが、ハイオク仕様のライバル車と比較検討している場合には、このレギュラー指定という点は大きな魅力となるでしょう。
レギュラー仕様のメリットまとめ
- 1Lあたりの単価が安く、燃料代を抑えられる
- 全国どこのガソリンスタンドでも給油できる安心感
- 長期的に見て維持費の差が大きくなる
燃料タンクのガソリン容量と航続距離
ランクル250ガソリンモデルの燃料タンク容量は、ディーゼルモデルと共通の80リットルです。大容量タンクのおかげで、給油の頻度を減らせるというメリットがあります。
では、満タン状態からどれくらいの距離を走行できるのでしょうか。航続距離は燃費によって変動しますが、いくつかのパターンで計算してみましょう。
- カタログ燃費(7.5km/L)の場合: 80L × 7.5km/L = 600km
- 実燃費(街乗り想定 6.0km/L)の場合: 80L × 6.0km/L = 480km
- 実燃費(高速巡航想定 8.5km/L)の場合: 80L × 8.5km/L = 680km
このように、街乗り中心の使い方でも、無給油で400km以上走行できる計算になります。東京から名古屋までの距離が約350kmですから、日常生活で航続距離に不安を感じる場面は少ないと言えます。また、高速道路を淡々と走行すれば、一回の給油で600km以上のロングドライブも可能です。
豆知識:燃料残量警告灯について
トヨタの公式情報によると、燃料残量警告灯が点灯するタイミングは、車種や走行状況によって異なります。具体的な残量リットルは定められていません。警告灯が点灯したら、慌てずにできるだけ早く給油することを心がけましょう。
ランクル250ガソリン車の購入情報を網羅

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- 今ランクル250ガソリンは買える?
- ランクル250中古車の価格相場
- まとめ:ランクル250のガソリンはどんな人向けか
今ランクル250ガソリンは買える?

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ランクル250は非常に人気が高く、新車の納期は長くなる傾向にあります。トヨタ自動車の公式サイトでも「納期については販売店にお問い合わせください」とのみ案内されており、全国一律の明確な目安は公表されていません。
販売店からの情報や市場の動向を見ると、ガソリンモデルの方がディーゼルモデルよりも納期が短いケースがあるようですが、これも一概には言えません。地域ごとの受注状況や生産枠の配分によって、納期が逆転する可能性も十分に考えられます。「ガソリン車だから早く手に入る」と断定することはできず、あくまで「そうした傾向が見られることがある」程度に捉えておくのが安全です。
購入前に必ず販売店への確認を
生産状況や受注枠は常に変動しています。WEB上の情報はあくまで参考とし、正確な納期や購入可否については、必ずお近くのトヨタ販売店に直接問い合わせて最新の情報を確認してください。
また、トヨタのサブスクリプションサービス「KINTO」を利用するという方法もあります。KINTOでは専用の生産枠が確保されているため、ディーラーでの注文よりも早く納車されるケースがあります。月額費用に税金や保険、メンテナンス費用が含まれているため、手軽に新車に乗りたい方は一度検討してみる価値があるでしょう。(参照:トヨタ ランドクルーザー250公式サイト)
ランクル250中古車の価格相場

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ランクル250は発売からまだ日が浅いですが、すでに中古車市場にも流通し始めています。ただし、その価格は新車価格を大幅に上回る「プレミア価格」で推移しているのが現状です。
2025年9月時点の市場を見ると、走行距離が数千km程度のガソリンVXグレードで、おおよそ650万円から800万円台で取引されています。状態やオプションによっては800万円を超える個体も少なくありません。これは、新車価格(545万円)と比較すると、非常に高い水準です。
この価格高騰の主な理由は、やはり新車の長い納期です。「長い納期を待つよりも、高くてもすぐに手に入れたい」という需要が、中古車価格を押し上げています。今後、新車の供給が安定してくれば、このプレミア価格は徐々に落ち着いていくと予想されます。しかし、前述の通りランクルは海外でも絶大な人気を誇るため、中古車価格が大きく値崩れする可能性は低いでしょう。
今すぐ中古車での購入を検討する場合は、プレミア価格であることを十分に理解した上で、車両の状態や装備をしっかりと確認することが重要です。複数の販売店の在庫を比較検討し、納得のいく一台を見つけるようにしましょう。
まとめ:ランクル250のガソリンはどんな人向けか
この記事では、ランドクルーザー250のガソリンモデルについて、その性能や評価、経済性から購入情報までを多角的に解説しました。最後に、本記事の要点をリスト形式でまとめます。
- ガソリン車はVXグレードのみ
- エンジンは2.7L直列4気筒自然吸気
- 最高出力163PS、最大トルク246Nm
- メリットは静粛性の高さとスムーズな乗り心地
- ディーゼルVXより85万円安い価格設定
- デメリットは高速や登坂路でのパワー不足感
- WLTCモード燃費は7.5km/L、実燃費は5~7km/L前後
- 燃料は経済的なレギュラーガソリン指定
- 燃料タンク容量は80Lで航続距離は約500km前後
- リセールバリューは非常に高く資産価値が期待できる
- 新車の納期は販売店への確認が必須
- 中古車市場ではプレミア価格で取引されている
- 街乗りや日常使いがメインのユーザーに最適
- 静かで快適な運転環境を重視する方におすすめ
- 初期費用を抑えてランクルに乗りたい方にも適している
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