トヨタのコンパクトSUVとして人気のライズですが、購入を検討する際に「ライズの後部座席の広さは十分だろうか」「大人3人での乗車は窮屈ではないか」といった点は、多くの方が気になるポイントではないでしょうか。特にファミリーでの利用や友人とのドライブを考えると、後部座席の快適性は車選びの重要な要素になります。
また、ライズの後部座席はリクライニングのやり方や、どこまでフラットにできるのかといったシートアレンジの実用性も気になるところです。中には、後部座席が動かない、スライドしないという声や、エアコンの効き具合を心配する意見も見られます。さらに、乗り心地を改善するためのリクライニング改造に関心を持つ方もいるかもしれません。
この記事では、ライズの後部座席に関するあらゆる疑問に答え、実際の使い勝手から注意点まで、専門的な視点から詳しく解説していきます。
この記事でわかること
- ライズの後部座席の実際の広さや使い勝手
- リクライニングやフルフラットなどシートアレンジの方法
- 他車種との比較でわかるメリットとデメリット
- 後部座席をより快適にするための具体的な工夫
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ライズ後部座席の広さと快適性を徹底解説

車の広場:イメージ
- ライズ後部座席の広さは十分か?
- ライズの後部座席は狭いという評価は本当か
- ライズ後部座席に大人3人は乗れる?
- 後部座席をフルフラットにする方法
- 後部座席のリクライニングやり方を解説
ライズ後部座席の広さは十分か?

TOYOTA
結論から言うと、トヨタ ライズの後部座席は、コンパクトSUVというクラスの中ではトップクラスの広さを誇ります。5ナンバーサイズでありながら、驚くほどゆとりのある空間が確保されている点が、ライズの大きな魅力の一つです。
その理由は、考え抜かれたパッケージングにあります。特に、前席と後席の間の距離(カップルディスタンス)が約900mmも確保されている点は注目すべきです。これにより、後部座席に座った際の膝周りに十分なスペースが生まれ、大人の男性でも窮屈さを感じにくくなっています。
例えば、身長175cmの人が運転席に座り、その後ろに同じくらいの身長の人が座った場合でも、膝と前席の間にこぶし2つ分以上の余裕があるでしょう。頭上空間にもゆとりがあるため、圧迫感が少なく、長時間のドライブでも快適に過ごすことが可能です。
ライズ後部座席の空間的メリット
ライズの後部座席は、単に「座れる」だけでなく、「快適に過ごせる」空間設計がなされています。このゆとりある空間が、ファミリー層や友人との多人数での移動が多いユーザーから高く評価されている理由です。
ライズの後部座席は狭いという評価は本当か
前述の通り、ライズの後部座席はコンパクトSUVとしては広いものの、一部で「狭い」という声が聞かれるのも事実です。これは、比較する車種のタイプによって評価が変わるためです。
ライズが「狭い」と感じられる主な理由は、スーパーハイトワゴンや一部のコンパクトカーと比較した場合です。例えば、同じトヨタの「ルーミー」やスズキの「クロスビー」といった、室内空間の広さを最優先に設計された車種と比べると、どうしても寸法上は見劣りします。
以下の表で、主要なライバル車種と室内寸法を比較してみましょう。
車種名 | 室内長 (mm) | 室内幅 (mm) | 室内高 (mm) |
---|---|---|---|
トヨタ ライズ | 1,955 | 1,420 | 1,250 |
トヨタ ルーミー | 2,180 | 1,480 | 1,355 |
スズキ クロスビー | 2,175 | 1,355 | 1,280 |
ホンダ ヴェゼル | 2,010 | 1,445 | 1,225 |
評価が分かれるポイント
このように、室内長や室内高ではルーミーやクロスビーに軍配が上がります。絶対的な空間の広さを最優先するユーザーにとっては、ライズが「やや狭い」と感じられる可能性があるのです。ライズはSUVとしてのデザインや走行性能、荷室容量とのバランスを取った結果、この室内空間を実現していると理解するのが良いでしょう。
ライズ後部座席に大人3人は乗れる?

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ライズの後部座席に大人3人が乗車することは可能ですが、長距離移動ではやや窮屈に感じるかもしれません。これが実情です。
ライズの後部座席のシート幅は約1,200mm程度確保されています。大人2名であれば、隣を気にすることなく非常に快適に座れます。しかし、3人乗車となると、特に肩回りが密着しやすくなります。体格の良い男性3人での乗車は、短距離の移動なら問題ありませんが、1時間を超えるようなドライブでは窮屈さがストレスになる可能性があります。
一方で、大人2人と子供1人といった組み合わせであれば、全く問題なく快適に過ごせます。中央席は足元の床が少し盛り上がっていますが、それほど高くはないため、足の置き場に困ることも少ないでしょう。
大人3人で乗る機会が多い場合は、一度ディーラーで実際に3人で座ってみることを強くおすすめします。車の使い方は人それぞれですから、ご自身の利用シーンを想定して確認するのが一番確実ですよ。
後部座席をフルフラットにする方法
ライズの後部座席は、簡単な操作で倒すことができ、広大な荷室空間を作り出せます。ただし、完全な「フルフラット」にはならず、若干の段差と傾斜が残る点には注意が必要です。
シートを倒す手順は非常にシンプルです。
シートアレンジの手順
- 後部座席のヘッドレストを一番下まで下げるか、取り外します。
- シートの肩口にあるレバーを引き上げます。
- 背もたれを前方に倒します。
この操作を左右それぞれで行うことで、荷室と後部座席が繋がった広い空間が出現します。しかし、荷室の床面と倒したシートの背もたれ面には約10cmほどの段差が生じます。
車中泊での活用術
この段差があるため、そのままの状態で快適に車中泊をするのは少し難しいかもしれません。もし車中泊を考えているなら、厚手のマットや専用設計のベッドキット、あるいは段差解消クッションなどを使用するのがおすすめです。これらを活用すれば、段差を気にすることなく快適な就寝スペースを作り出すことが可能です。
後部座席のリクライニングやり方を解説
ライズの後部座席には、快適性を高めるリクライニング機能が全グレードに標準装備されています。この機能の操作方法は非常に簡単です。
やり方は、前述のシートを倒す際と同じレバーを使います。後部座席の左右それぞれの肩口付近にあるロック解除レバーを引き上げた状態で、背もたれに体を預けたり、逆に手で押したりすることで、角度を自由に調整できます。
リクライニングの角度はそれほど大きくありませんが、少し後ろに倒すだけでも体への負担は大きく軽減されます。直立に近い状態から、少しリラックスした姿勢まで調整できるため、長距離ドライブの際に同乗者が楽な体勢を取りやすくなっています。この細やかな配慮が、ライズ後部座席の快適性を支える重要な要素の一つです。
ライズ後部座席の機能性と注意点を解説

TOYOTA
- 後部座席にスライド機能はあるのか
- 後部座席が動かない時の対処法は?
- 後部座席のエアコンと快適にする工夫
- 合法的なリクライニング改造で快適に
- まとめ:後悔しないライズ後部座席の選び方
後部座席にスライド機能はあるのか

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結論として、ライズの後部座席には前後スライド機能は装備されていません。
一部のコンパクトカーやハイトワゴン(例えば、前述のルーミーなど)には、後部座席を前後にスライドさせることで、足元スペースと荷室スペースの広さを調整できる機能が備わっています。しかし、ライズではこの機能は採用されていません。
これは、ライズが荷室容量を最大限確保することを優先した設計になっているためと考えられます。ライズはクラス最大級の369Lという荷室容量を誇りますが、もしスライド機能を付けると、そのためのレールや機構がスペースを占有し、この荷室容量を維持することが難しくなります。SUVとしての積載能力を重視した、割り切った設計思想と言えるでしょう。
スライド機能がなくても十分な空間
スライド機能はありませんが、元々足元スペースには十分なゆとりがあるため、多くの人にとっては大きなデメリットにはならないはずです。荷室の広さを常に最大限活用したいユーザーにとっては、むしろシンプルな構造がメリットと感じられるかもしれません。
後部座席が動かない時の対処法は?
ライズの後部座席が「動かない」と感じる場合、いくつかの原因が考えられます。故障を疑う前に、まずは落ち着いて以下の点を確認してみてください。
最も一般的なのは、リクライニングやシートを倒すための操作レバーが固い、またはうまく引けていないケースです。レバーはしっかりと一番上まで引き上げる必要があります。中途半端な位置だとロックが解除されず、シートは動きません。
考えられる原因と確認事項
- シートベルトの挟み込み: シートを倒したり起こしたりする際に、シートベルトの金具(タングプレート)やベルト自体がシートの隙間に挟まっていることがあります。
- 荷物の挟み込み: シート下や側面に荷物が挟まっていると、物理的に動かなくなります。
- ロック機構の誤解: 前述の通り、スライド機能はないため「前後に動かない」のは正常な状態です。リクライニングや可倒操作ができないかを確認しましょう。
これらの点を確認しても動かない場合は、無理に力を加えると破損の原因になります。その際は、速やかにトヨタのディーラーに相談することをおすすめします。
後部座席のエアコンと快適にする工夫

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ライズには、後部座席専用のエアコン吹き出し口(リアベンチレーション)は装備されていません。このため、夏場や冬場には「後部座席まで冷風や温風が届きにくい」と感じることがあります。
しかし、いくつかの工夫をすることで、後部座席の快適性を大きく向上させることが可能です。
前席のエアコンだけで後席まで快適にするには、空気の循環をうまく作ってあげるのがコツなんです。ちょっとした設定で体感が全然違いますよ!
後席を快適にするエアコン設定術
- 風向きを上向きに設定する: 冷たい空気は下に、暖かい空気は上に溜まる性質があります。夏場はエアコンの吹き出し口をできるだけ水平か上向きに設定し、天井を伝って冷気が後席に流れるようにします。冬場は足元への送風をメインにすると効率的です。
- 外気導入を効果的に使う: 車内の空気がこもっていると感じたら、一時的に外気導入に切り替えて空気を入れ替えるのも有効です。
- サーキュレーターを併用する: 最も効果的なのが、市販の小型サーキュレーター(車載用扇風機)を利用する方法です。前席のヘッドレストなどに取り付ければ、エアコンの風を強制的に後席へ送ることができ、車内全体の温度を均一に保てます。
合法的なリクライニング改造で快適に
ライズの純正リクライニング機能では物足りない、もっと深く倒してリラックスしたい、という声も聞かれます。そうしたニーズに応えるための「リクライニング改造」ですが、安全性を損なう方法は絶対におすすめできません。
シートの固定金具を加工するようなDIYは、車検に通らないだけでなく、万が一の事故の際にシートが乗員を保護できなくなる重大な危険を伴います。そこで、安全かつ合法的に快適性を向上させる方法として、専用クッションの活用が挙げられます。
市販されている「リクライニングクッション」の中には、ライズのシート形状に合わせて設計されたものがあります。これをシートの座面と背もたれの間に挟み込むだけで、工具を使わずにリクライニング角度をさらに深くすることが可能です。製品によっては、純正の状態からさらに7度ほど深く倒せるようになり、体感的な快適さは格段に向上するという情報もあります。
安全に関する最重要注意点
シート本体やロック機構に手を加える改造は、安全基準に適合しなくなる可能性が非常に高い行為です。あくまで自己責任となりますが、当サイトとしては一切推奨しません。快適性を求める際は、安全性が確認された市販のアクセサリーを活用する方法を第一に検討してください。
まとめ:後悔しないライズ後部座席の選び方
最後に、この記事で解説してきたライズ後部座席に関する要点をまとめます。ライズの購入を検討している方は、これらのポイントを参考に、ご自身の使い方に合っているか判断してください。
- ライズの後部座席はコンパクトSUVクラスではトップクラスの広さ
- 前席との距離が約900mmあり膝周りに十分なゆとりがある
- 頭上空間も広く大人が乗っても圧迫感が少ない
- ハイトワゴン等と比較すると寸法上は狭く感じる場合もある
- 大人3人での乗車は可能だが長距離では窮屈さを感じる可能性
- シートを倒すと広い荷室になるが完全なフルフラットにはならない
- 車中泊には段差を解消するマットなどの工夫が必要
- 全グレードにリクライニング機能が標準装備されている
- 操作はシート肩口のレバーを引き上げるだけで簡単
- 後部座席の前後スライド機能は装備されていない
- 荷室容量を優先した設計思想のためスライド機能はない
- 後席が動かない場合は荷物やシートベルトの挟み込みを確認
- 後席専用のエアコン吹き出し口はない
- サーキュレーター等を使えば後席の快適性は大幅に向上する
- 安全なリクライニング改造として専用クッションの活用がある
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