「GRヤリスの馬力は一体どれくらいあるのだろう?」と、その圧倒的なパフォーマンスに興味を抱いているのではないでしょうか。コンパクトなボディに秘められた力強い走りは、多くの車好きの心を掴んでやみません。具体的にGRヤリスの馬力やトルクはどのくらいで、グレードによって違いはあるのか、またGRヤリスの排気量や車体重量が走りにどう影響するのか、詳細なスペックが気になりますよね。
さらに、GRヤリスの0-100km加速タイムや、ライバルともいえるGR86とGRヤリスどっちが速いのか、という比較も関心が高いポイントです。他にも、兄弟車であるGRカローラの馬力との違いや、トヨタの300馬力以上の車の中での立ち位置についても知りたいところでしょう。購入を検討する上では、新車の価格はもちろん、grヤリスを中古で探す際のポイントも重要になります。
そして、所有した後の楽しみとして、grヤリスの馬力アップや、究極の400馬力を目指すチューニング方法に関心を持つ方も少なくないはずです。この記事では、そんなあなたの疑問に全てお答えします。
この記事で分かること
- GRヤリスの最新モデルの馬力と詳細な基本スペック
- ライバル車(GR86・GRカローラ)との性能や特徴の比較
- 馬力アップや400馬力を目指すための具体的なチューニング方法
- トヨタの300馬力超のラインナップにおけるGRヤリスの立ち位置
新型grヤリスの馬力はどれくらい?基本スペックを徹底解説

車の広場:イメージ
- grヤリスの馬力はグレードで変わるのか?
- 馬力と合わせて知りたいgrヤリスのトルク
- 300馬力を生むgrヤリスのエンジン排気量
- パワーを支えるgrヤリスの車体重量
- GRヤリスの0-100km加速タイムは何秒?
- 購入前に確認しておきたいgrヤリスの価格
grヤリスの馬力はグレードで変わるのか?

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結論から言うと、2024年4月にマイナーチェンジされた新型GRヤリスの最大馬力は、グレードによる違いがなく全車共通です。
具体的には、搭載される1.6L 3気筒ターボエンジンが、最高出力304馬力(PS)を発生させます。これは、従来モデルの272馬力から32馬力も向上した数値であり、このクラスのコンパクトカーとしては異例のパワーです。エントリーグレードの「RC」、通常モデルの「RZ」、そして装備を充実させた「RZ“High performance”」のいずれを選択しても、この圧倒的なパワーを手に入れることができます。
補足:なぜ馬力が統一されているのか?
GRヤリスは、TOYOTA GAZOO Racingが世界ラリー選手権(WRC)で勝つために開発したホモロゲーションモデルが原点です。そのため、グレードによる性能差を設けるのではなく、どのモデルを選んでもモータースポーツ直系のパフォーマンスを体感できるという思想が貫かれています。
言ってしまえば、どのグレードを選ぶかは、快適装備や走行に関する専用装備(例:トルセンLSD)の有無による選択となり、エンジンの基本性能で悩む必要はありません。
馬力と合わせて知りたいgrヤリスのトルク
車の力強さを語る上で、馬力と並んで重要な指標がトルクです。新型GRヤリスは、最大馬力だけでなく最大トルクも大幅に向上しています。
その数値は、400N・m(40.8kgf・m)という強力なものです。従来モデルの370N・mから30N・mアップしており、アクセルを踏み込んだ瞬間から車体を猛然と前に押し出す加速力を体感できます。馬力がエンジンの「仕事率」を示すのに対し、トルクはタイヤを回転させる「力の強さ」そのものを表します。
このため、GRヤリスは高回転域での伸びやかな加速(馬力)と、発進時やコーナーからの立ち上がりでの鋭いダッシュ(トルク)の両方を高いレベルで実現しているのです。ピストンの強化やバルブトレインの改良といった、エンジン内部にまで及ぶ徹底したチューニングが、このパフォーマンスを支えています。
300馬力を生むgrヤリスのエンジン排気量

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新型GRヤリスが搭載するエンジンの排気量は1,618ccで、形式は「G16E-GTS」と呼ばれる水冷直列3気筒インタークーラーターボエンジンです。
一般的に、1.6リッタークラスのエンジンで300馬力を超える出力を達成するのは簡単なことではありません。しかし、トヨタがモータースポーツの現場で培ってきた技術を惜しみなく投入することで、この常識を打ち破りました。具体的には、高効率なターボチャージャーの採用、燃料噴射の最適化、そしてエンジン各部の徹底した軽量化と高剛性化が挙げられます。
3気筒エンジンと聞くと、振動や非力さをイメージする方もいるかもしれません。しかし、GRヤリスのエンジンは全くの別物です。レーシングエンジンに近い思想で設計されており、軽量コンパクトでありながら高出力を絞り出せるという、スポーツ走行における大きなメリットを持っています。
この結果、わずか1.6リッターという排気量から、大排気量のスポーツカーに匹敵するパワーを引き出すことに成功しているのです。
パワーを支えるgrヤリスの車体重量
どれだけエンジンが高出力であっても、車体が重ければその性能を十分に活かすことはできません。GRヤリスは、パワーと並行して車体の軽量化も徹底されています。
標準的な「RZ」グレードの車両重量は1,280kg(8速ATモデル)と、非常に軽量に抑えられています。この軽量なボディを実現するために、ルーフにはカーボン素材(CFRP)を、そしてボンネットやドアパネルにはアルミニウムを採用しています。これらの軽量素材を適材適所に配置することで、重量を抑えつつボディ剛性を確保しているのです。
この軽さが、俊敏なハンドリングや鋭い加速、そして優れた燃費性能に直結します。特に、馬力を車体重量で割った「パワーウェイトレシオ」という指標で見ると、GRヤリスは約4.21kg/PSとなり、これは多くの本格スポーツカーに匹敵する、あるいは凌駕するほどの優れた数値です。
GRヤリスの0-100km加速タイムは何秒?

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GRヤリスの圧倒的なスペックを最も分かりやすく体感できるのが、静止状態から時速100kmに到達するまでの加速時間、いわゆる「0-100km/h(ゼロヒャク)」加速タイムです。
公式な発表値はありませんが、国内外のメディアによる計測では、おおむね5.2秒から5.5秒前後というタイムが記録されています。これは、高価な欧州製スポーツカーにも引けを取らない、驚異的な加速性能です。
なぜこれほど速いのか?
この速さを実現している要因は、304馬力の高出力エンジンだけではありません。むしろ、駆動力の伝達を担う4WDシステム「GR-FOUR」の存在が非常に大きいと言えます。発進時に4つのタイヤが路面をしっかりと掴むことで、パワーを無駄なく加速力に変換できるため、一般的な2WD車では不可能なほどの強力なスタートダッシュを可能にしています。
サーキットはもちろん、高速道路の合流など、日常のシーンでもこの加速性能は絶大な安心感と余裕をもたらしてくれます。
購入前に確認しておきたいgrヤリスの価格
これだけの高性能を誇るGRヤリスですが、その価格も気になるところです。2024年4月以降の新型モデルのメーカー希望小売価格(消費税込)は以下の通りです。
グレード | トランスミッション | 価格(税込) |
---|---|---|
RZ “High performance” | 8速AT / 6速MT | 4,980,000円 / 4,630,000円 |
RZ | 8速AT / 6速MT | 4,480,000円 / 4,130,000円 |
RC | 8速AT / 6速MT | 3,960,000円 / 3,610,000円 |
※上記は2025年7月時点の情報です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。
最もベーシックな「RC」グレードであれば400万円を切る価格から、そして新開発の8速AT(GR-DAT)搭載モデルでも450万円前後から購入可能です。このパフォーマンスを考えると、コストパフォーマンスは非常に高いと言えるでしょう。
また、新車は高価だと感じる場合、grヤリスを中古で探すという選択肢もあります。初期モデルであれば、新車よりも手頃な価格で見つかる可能性があります。ただし、スポーツモデルという特性上、前のオーナーの乗り方やメンテナンス状況をしっかりと確認することが重要です。
grヤリスの馬力をライバル車やカスタムで深掘り

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- GR86とGRヤリスは果たしてどっちが速い?
- 兄弟車であるgrカローラの馬力と比較
- トヨタの300馬力以上の車には何がある?
- さらなる高みへ、grヤリスの馬力アップ術
- grヤリスで夢の400馬力を実現する方法
GR86とGRヤリスは果たしてどっちが速い?

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トヨタのGRブランドを代表するスポーツカーとして、GR86とGRヤリスはよく比較されます。「一体どっちが速いのか?」という疑問は、多くの車好きが抱くものでしょう。
結論から言えば、純粋な加速性能やサーキットでのラップタイムといった「速さ」で言えば、GRヤリスに軍配が上がります。
両者のスペックを比較すると、その理由は明確です。
項目 | GRヤリス (RZ) | GR86 (RZ) |
---|---|---|
最大馬力 | 304 PS | 235 PS |
エンジン | 1.6L 直列3気筒ターボ | 2.4L 水平対向4気筒NA |
駆動方式 | 4WD (GR-FOUR) | FR (後輪駆動) |
車両重量 | 1,280 kg | 1,270 kg |
このように、GRヤリスは馬力で大きく上回るだけでなく、4WDによる圧倒的なトラクション性能を持っています。一方で、GR86はFRならではの軽快なハンドリングや、意のままに車を操る楽しさに長けています。「速さ」のGRヤリス、「運転の楽しさ」のGR86と、それぞれ異なる魅力を持っていると言えるでしょう。
兄弟車であるgrカローラの馬力と比較
GRヤリスと同じ最強の1.6L 3気筒ターボエンジン「G16E-GTS」を搭載する兄弟車が、GRカローラです。では、この2台の馬力に違いはあるのでしょうか。
実は、GRカローラの最大馬力もGRヤリスと全く同じ304馬力です。ただし、GRカローラはボディサイズが大きく、排気系の取り回しに余裕があるため、エンジンのポテンシャルをさらに引き出しやすいという特性があります。
同じエンジンを積みながらも、GRヤリスは俊敏さを極めた「ラリーファイター」、GRカローラは実用性とパフォーマンスを両立した「ハイスピードツアラー」といったキャラクターの違いがあります。どちらを選ぶかは、ライフスタイルや走りの好みによって決まってくるでしょう。
ボディ形状やシャシー設計の違いから、乗り味や走行特性は異なりますが、心臓部に宿るパワーは同等と考えて差し支えありません。
トヨタの300馬力以上の車には何がある?

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GRヤリスとGRカローラの登場により、トヨタのスポーツカーラインナップは非常に充実しました。では、現在トヨタで購入できる300馬力以上の車には、他にどのようなモデルがあるのでしょうか。
トヨタの主な300馬力超モデル
- GRスープラ RZ:387馬力を誇る3.0L直列6気筒ターボエンジンを搭載した、トヨタのフラッグシップスポーツカー。
- ランドクルーザー300:3.5L V6ツインターボガソリンエンジンが約415馬力、3.3L V6ツインターボディーゼルが約309馬力を発生させるキングオブSUV。
- RAV4 PHV:システム最高出力306馬力を発揮するプラグインハイブリッドモデル。SUVながら驚異的な加速力を持ちます。
このように見てみると、GRヤリスとGRカローラは、トヨタのハイパフォーマンスモデル群の中で、最もコンパクトかつ軽量な300馬力マシンというユニークな立ち位置にあることが分かります。純粋なスポーツ性能を追求するユーザーにとって、非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
さらなる高みへ、grヤリスの馬力アップ術
ノーマルの状態で304馬力という途方もないパワーを持つGRヤリスですが、そのポテンシャルはまだ底を見せていません。「もっとパワーが欲しい」と考えるユーザーのために、様々な馬力アップの方法が存在します。
比較的ポピュラーなチューニングメニューは以下の通りです。
GRヤリス 馬力アップのステップ
- ECUリマッピング(コンピュータチューン):エンジンの制御プログラムを書き換えることで、ブースト圧や燃料噴射量を最適化し、手軽に30~50馬力程度の向上が見込めます。
- 吸排気系の交換:エアクリーナーやマフラーをより効率の良い社外品に交換することで、エンジンの吸気・排気効率を高め、パワーとレスポンスを向上させます。
- タービン交換:より大型のターボチャージャーに交換することで、大幅な馬力アップが可能になります。ただし、燃料ポンプやインジェクターの強化も同時に必要となることが多いです。
チューニングの注意点
馬力アップを行う際は、必ず専門知識を持つ信頼できるショップに相談しましょう。過度なチューニングはエンジンや駆動系の寿命を縮める可能性があるほか、車検に通らなくなるケースもあります。また、改造によってメーカー保証の対象外となる点にも注意が必要です。
これらのチューニングを段階的に行っていくことで、自分だけの理想のGRヤリスを創り上げていく楽しみもあります。
grヤリスで夢の400馬力を実現する方法
GRヤリスのチューニングを突き詰めていくと、「400馬力」という一つの大きな目標が見えてきます。ノーマルから約100馬力アップとなるこの領域は、本格的なチューニングが必要となります。
grヤリスで400馬力を達成するには、ECUのフルコンピュータ化が鍵となります。例えば、オーストラリアのMoTeC社が販売するGRヤリス専用のフルコンピュータキットなどを使用し、エンジン制御を根本から見直すことで、400馬力超えが現実のものとなります。
ただし、このレベルのパワーを受け止めるには、ノーマルのままでは各部が悲鳴を上げ始めます。
400馬力化に伴う必須強化ポイント
400馬力を超えるパワーを安定して発揮させるためには、エンジン本体の強化(ピストン、コンロッド等)や、大容量ラジエーターやオイルクーラーといった冷却系の強化、そして特に負担のかかるセンターデフをはじめとした駆動系の強化が不可欠です。費用も高額になり、数百万円単位の投資が必要になることも珍しくありません。
まさに究極のGRヤリスを目指す道であり、相応の覚悟と知識、そして予算が必要な領域ですが、その先には市販車のレベルを遥かに超えた異次元の速さが待っています。
総括:grヤリスの馬力がもたらす異次元の走り
この記事では、GRヤリスの馬力に関するあらゆる情報をお届けしました。最後に、重要なポイントをリストでまとめます。
- 新型GRヤリスの最大馬力は304PSで全グレード共通
- 最大トルクは400N・mで従来型から大幅に向上
- エンジンは1.6Lの3気筒ターボ「G16E-GTS」
- パワーウェイトレシオは本格スポーツカーに匹敵
- 0-100km/h加速は約5.2秒から5.5秒と非常に俊足
- 価格はRCグレードの6速MTで396万円から
- 速さでは4WDターボのGRヤリスがFRのGR86を上回る
- 兄弟車のGRカローラも同じ304馬力のエンジンを搭載
- トヨタの300馬力超ラインナップで最もコンパクトなモデル
- 馬力アップはECUチューンや吸排気系交換が一般的
- 400馬力を目指すにはフルコン導入と各部の強化が必須
- チューニングには専門知識と相応の費用が必要
- ノーマルでも圧倒的な性能を誇るコストパフォーマンスの高い一台
- 速さと走る楽しさを高次元で両立している
– 車両重量は約1,280kgと非常に軽量
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