アルファード暴落相場下落で今買うのは損か

アルファード暴落相場下落の最新状況

アルファード暴落大暴落が起きた背景

現在の中古車市場において、アルファードの価格が「暴落」「大暴落」と言われるほど大きく下がっている背景には、複数の要因が絡み合っています。これらは単一の出来事ではなく、需給バランスや商品構成の変化、輸出需要の低下など、構造的な変化がもたらした結果です。

まず大きな要因として挙げられるのが、「供給過多」です。2024年夏以降、トヨタがアルファードの生産体制を強化したことで、国内外への出荷台数が急増しました。これにより、新車・中古車問わず市場全体の在庫量が一気に増加し、需要を上回る状態が発生しています。中古車市場に在庫が溢れると、自然と価格は下落する傾向にあります。

次に、「モデルチェンジとグレード追加」が相場に影響を与えました。2025年1月に、アルファードは一部改良を受けるとともに、新たなグレードであるPHEV（プラグインハイブリッド）や廉価グレードのXが登場しました。この結果、従来モデルの価値が相対的に低下し、中古車としての魅力が薄れてしまったのです。買い替え需要も進んだため、旧型モデルの放出が一気に進みました。

また、以前は高価格を支えていた「海外輸出需要」の減少も無視できません。特に右ハンドル車の需要が高かったアジア諸国において、為替や輸入規制の変化、現地販売モデルの普及などにより、日本からの輸出が減少。これにより、国内に在庫が滞留する形となり、さらなる値下がりを招いています。

さらに、「残価設定ローンの満了」も中古車の供給量増加につながっています。多くのユーザーが3年～5年の残価設定ローンでアルファードを購入しており、2024年〜2025年にかけてその満了時期が重なりました。維持費が高い車種であることから、買い取りを選ばず手放すケースが目立ち、中古市場に放出される台数が増えました。

最後に「競合車種の台頭」も見逃せません。ホンダ・オデッセイの復活や、日産・エルグランドの仕様強化といったライバル車の進化により、アルファードの相対的な魅力が薄れ、選ばれにくくなってきているというのが現状です。

これらの複数要素が同時に進行したことで、アルファードは過去の「プレミアム価格」から一転、「大暴落」と言われるまでに相場が崩れてしまったのです。

図：アルファード暴落の主な要因と影響

価格暴落の具体的な下落率と推移

アルファードの価格がどの程度下がったのか、具体的な数値を見てみると、その下落幅は非常に顕著です。特に2024年夏から2025年春にかけては、数か月で100万円以上値を下げたケースが複数確認されており、「価格暴落」という表現が過剰ではないことがわかります。

例えば、ハイブリッド仕様の上位グレードである「エグゼクティブラウンジ」は、2024年夏には約950万円で取引されていたものが、2025年4月時点では約750万円まで下落しました。これは実に約21%の値下がりであり、高級車としては異例のペースと言えるでしょう。

同様にガソリンモデルでも、約850万円から700万円前後に下がっており、約18%の下落となっています。中間グレードの「G」やエントリーモデルの「X」においても、10〜15％の下落が見られ、価格のピークから1年でこれほどの下落が起きたのは異常と言えます。

このような価格推移は、短期的な需給の乱れでは説明できず、構造的な市場変動とみるべきでしょう。中古車価格が新車価格を上回る「プレミアムバブル」が崩壊した結果とも言えます。

表：2024年夏 → 2025年4月の価格推移

アルファード中古暴落相場下落の実例

実際の市場で起こっている中古アルファードの価格下落は、グレードや年式によって異なるものの、ほぼすべてのカテゴリで10〜22%の下落が確認されています。とりわけ注目されているのが、2022〜2023年式のモデルで、以前は新車価格を大幅に上回る「プレミアム価格」で取引されていたものが、現在ではその差が大きく縮小、あるいは逆転するケースも出ています。

例えば、40系アルファードの「エグゼクティブラウンジS ハイブリッド」は、2024年夏の段階で約900万円で取引されていましたが、2025年4月には700万円程度にまで落ち込んでいます。これは数ヶ月で約22％の下落となり、中古車の中でも特に高級グレードに大きな影響が出ていることがわかります。

また、2025年式の中古車でも暴落の影響は無視できません。グレードや装備によってばらつきはありますが、買取価格の実例としては、最高で782.2万円、最安で623.1万円と150万円以上の幅が生じています。同一グレードであっても、査定時期や走行距離、販売店によって大きく変動する状況にあり、相場が非常に不安定な状態であると言えます。

特に新しい年式ほど高値維持が難しくなっており、2024年式・2023年式でもそれぞれ約100万円前後の価格下落が発生しています。これは、供給増加や需要の減少といった市場構造の変化が反映された結果です。

表：中古アルファードの下落実例（2024〜2025年）

40系アルファード暴落で何が起きたか

40系アルファードは2023年に登場した新型モデルで、登場当初は非常に高い人気を集めていました。とくに初期生産モデルは、販売開始直後からプレミアム価格で取引され、中古市場では新車よりも高額で販売されるという異例の状況となっていました。しかし、それから約1年が経過した2024年夏以降、40系アルファードの相場は急激に下落し、「暴落」と言える状況に突入しました。

このとき起きた最も大きな変化は、「需給バランスの崩壊」です。トヨタは販売好調を受けて生産台数を大幅に増やしましたが、その結果として中古市場に新型車両が急増しました。特に法人需要やリースアップ車の大量放出により、想定以上の数の車両が流通し始めたのです。

また、新グレードの追加や一部改良も市場を混乱させました。たとえば、プラグインハイブリッド（PHEV）や廉価グレード「X」の登場により、既存グレードの魅力が相対的に下がり、買い替えが加速。その結果、まだ新しいにも関わらず多くの40系車両が中古市場に出回ることになりました。

海外市場からの輸出需要が落ち込んだ点も見逃せません。これまでは右ハンドルの日本車に対する旺盛な需要が価格を支えていましたが、輸送コストの上昇や輸出先の規制強化などにより、その需要が大きく減少しました。結果として、国内市場だけで在庫を消化する必要が生じ、価格競争が激化しました。

こうして40系アルファードは、新型であるにもかかわらず、2024年夏から2025年春にかけて最大200万円近くも価格が下落する事態に至りました。高級ミニバンとしてのブランド力は維持されているものの、中古車価格に関してはバブル的な上昇の反動が一気に表面化したかたちです。

表：40系アルファード 暴落で起きた市場の変化

グレード別の価格変動と違い

アルファードの中古価格が暴落している中でも、グレードによって価格変動の幅には明確な違いが見られます。特に上位グレードほど下落率が高い傾向があり、これはもともとの販売価格が高いため、下落による影響が金額として大きく現れやすいからです。

たとえば、「エグゼクティブラウンジ ハイブリッド」は、2024年夏には950万円近い高値で流通していましたが、2025年4月には750万円前後まで下がり、200万円の下落を記録しています。一方、エントリーグレードである「X（ガソリン）」は、同時期に650万円から550万円前後に下がり、およそ100万円の下落となっています。

中間グレードである「G」では、ガソリン仕様が約750万円から650万円、ハイブリッド仕様が800万円から680万円程度に値下がりしています。下落率としては、上位モデルが20％を超えるのに対し、エントリーモデルでは13〜15％程度にとどまる傾向があります。

これらの違いは、リセールバリューや市場ニーズの差にも由来します。高価格帯のグレードは購入者層が限られるため、相場が下がると買い手がつきにくくなるのです。また、法人ユーザーによる短期保有・売却が多いのも、上位グレードの価格を下げやすくする要因の一つです。

表：グレード別の中古価格下落幅（2024年夏 → 2025年4月）

年式別で見る下落幅の違い

アルファードの中古車価格は年式によっても下落幅に差が見られます。特に新しい年式ほど、直近の相場変動の影響を大きく受けやすく、結果として下落幅が大きくなっています。これは高年式の車両が、より高額で購入されていること、そして残価設定ローンなどにより短期で手放されやすいことが背景にあります。

具体的には、2025年式（登録から1年未満）の買取価格は、最高値で782万円だったものが、2025年5月時点では623万円まで下落しています。たった数ヶ月で約160万円もの下落が見られたのです。一方で、2023年式（2年落ち）の平均買取価格は661万円から413万円にまで下がっており、下落額は約248万円に達しています。

このように、年式が新しい車両でも市場に大量に流通することによって価格が維持できず、逆に年式が古い車両では需要が減ることによって価値が急落する、という二重の構造があるのです。特にリースや法人契約で使われた車両がまとまって売却されるタイミングと重なると、市場への影響はさらに大きくなります。

このような市場環境の中では、「年式が新しいから価格が安定している」とは言い切れません。むしろ、下落の影響を最も強く受けているのが、2023〜2025年式の車両であるというのが実情です。

表：年式別・月別の下落データ（2025年5月時点）

アルファード暴落相場下落の今後の見通し

アルファード買取暴落相場下落の動向

アルファードの中古車市場における価格下落が話題となる中、買取相場にも大きな影響が出ています。とくに2024年後半から2025年春にかけて、買取価格は「暴落」と表現されるほど急激に下がっており、所有者にとっては大きな打撃となっています。

実際のデータを見てみると、2025年式（新車から1年未満）のアルファードでも、買取価格に100万円以上の下落が確認されています。例えば、2025年1月には約782万円で取引されていた「Z」グレードが、同年5月には約623万円で取引されるようになりました。このような下落幅は通常の中古車市場では非常に稀であり、アルファードのブランド価値をもってしても相場を支えることができなかったことを示しています。

この暴落にはいくつかの要因が絡んでいます。まず、新型車の登場により、旧モデルの在庫が急増した点が大きいでしょう。さらに、残価設定ローンの満了により、多くの車両が一斉に市場に流入したことも相場を押し下げました。また、海外への輸出が減少したことで、国内で中古車をさばききれず、在庫過多の状態になってしまったのです。

特に高額グレードや低走行車両であっても、例外なく下落傾向が見られる点は注意が必要です。以前は「高く売れる車」とされていたアルファードが、今や「値崩れが早い車」と評価されつつあるのは、驚くべき変化と言えるでしょう。

表：2025年上半期の買取価格推移（実例）

今後の供給と需要バランス予測

中古車市場で価格が安定するかどうかは、供給と需要のバランスによって大きく左右されます。今後のアルファードについても、このバランスが崩れたままであれば、価格が回復する可能性は限定的です。

まず供給面を見てみると、2025年以降も一定量の中古アルファードが市場に流入し続けると予測されています。特に残価設定ローンが満了するタイミングを迎えた2022〜2023年式の車両が、順次手放される状況にあり、中古市場にとっては「供給過多」が当面続くことになります。

一方、需要面では明るい材料が少ないのが現状です。新車価格と中古車価格の差が縮まっており、「わざわざ中古を買うメリットが少ない」と感じる消費者が増えています。また、燃費の悪さや維持費の高さといったアルファード特有の弱点も、最近の省エネ・コンパクト志向のユーザーには響きにくくなっています。

さらに、PHEVやEVといった次世代車の台頭も、アルファードの需要を抑制する要因になると考えられます。新型車が登場するたびに、旧モデルは相対的に価値が下がるため、今後の需要回復には時間がかかると見るべきです。

供給が多く、需要が限定的である限り、相場の回復は難しいでしょう。市場が落ち着くには、一定数の車両が淘汰されるか、アルファードに新たな付加価値が加わるなどの動きが必要です。

図：今後の供給・需要バランス予測（2025〜2026年）

リセールバリューは本当に崩壊か？

アルファードといえば、かつては「リセールバリューの王者」とも言われていました。しかし、2024年以降の急激な価格下落を受けて、「リセール崩壊」との声も目立つようになっています。果たして、本当にリセールバリューは崩壊したのでしょうか。

まず確認しておきたいのは、2025年4月時点でも、アルファードのリセール率は決して低い水準ではないという点です。たとえば、1〜3年落ちの高年式モデルでは、購入価格の110〜140％で売却されるケースもまだ見られています。また、4〜5年落ちでも100％前後を維持するなど、依然として他の車種よりは高いリセール率を保っています。

ただし、この数値には注意が必要です。2022年〜2023年にかけてアルファードが異常な高騰をしていた時期があり、そのときのプレミアム価格と比較すると、今の相場は大きく下がっています。つまり、かつての「バブル的な高値」が異常だったのであり、現在は本来の価格帯に戻ったとも解釈できます。

また、上級グレードや特定仕様の車両は下落幅が大きく、期待されたほどのリセールが得られないこともあります。加えて、需要の変化や新型車の登場、輸出市場の冷え込みなど、今後も不安材料は残ります。

これらの点を踏まえると、アルファードのリセールバリューは「崩壊」したわけではなく、「過去の過熱状態が正常化した」と捉えるのが現実的です。依然として高いリセール力を持つ車種であることは間違いありませんが、以前ほどの投資的価値は見込みにくくなっています。

表：年式別のリセールバリュー傾向（2025年4月時点）

暴落後の購入タイミングと注意点

アルファードの価格が大きく下がったことで、「今が買い時なのでは？」と考える人も多いでしょう。確かに、かつてプレミアム価格で取引されていたモデルが、現在は100万〜200万円近く値下がりしているケースもあるため、表面上はお得に感じられます。しかし、購入タイミングを誤ると、さらに値下がりするリスクを抱えることになるため注意が必要です。

まず、購入の検討時期として比較的安定しやすいのは「相場が一段落し、在庫が整理された後」です。現在（2025年春）は、まだ供給過多の状態が続いており、毎月のように相場が下落しています。このような局面では、急いで購入するよりも、価格の底が見え始めた段階を見極めて動いたほうが安全です。価格が横ばいで推移する時期が数ヶ月続いたら、それは“底値圏”のサインとも言えます。

一方で、長く待ちすぎると、良質な在庫が減っていくというリスクもあります。人気のあるグレードやオプション装備が充実した個体は早々に売れてしまう傾向があり、「価格は下がったけれど、条件に合う車が残っていない」という状況に陥ることもあるのです。

さらに注意したいのは、整備状態や修復歴の有無です。暴落後の市場では、価格競争が激しくなるため、相場より極端に安い車両には何らかのリスクが潜んでいる場合があります。事故歴、メンテナンス不備、過走行など、安さの裏にある事情を見抜く目が重要です。

このように、価格の魅力だけでなく、相場動向・車両状態・自分の使い方を総合的に見極めることが、アルファード購入後に後悔しないためのポイントになります。

表：購入タイミングと注意点のまとめ

中古車市場の今後の動きと影響

中古車市場全体の動きは、アルファードのような人気車種の価格変動によっても大きな影響を受けます。2024年以降に発生したアルファードの相場暴落は、一部の車種に限られた事象ではなく、市場全体の需給構造や消費者の行動を変える一因となっています。

現在の中古車市場は、供給が急増している一方で、需要がやや頭打ちの状態にあります。特に法人リースアップ車両や残価ローン終了車の増加によって、市場在庫が高水準で推移しており、「選び放題」な状態とも言えます。これは一見すると消費者にとってメリットのように感じられますが、価格競争が激しくなりすぎた結果として、業者間の利益率が縮小し、質の悪い個体が目立つようになっているという懸念もあります。

一方で、価格の下落傾向は、今後数ヶ月で徐々に落ち着く可能性もあります。理由としては、過剰在庫が一定期間で消化され、車両供給が次第に正常化していくと見られるためです。また、消費者側でも「今が底値かもしれない」と判断して動く人が増えることで、一定の買い支えが入ると考えられています。

市場全体への影響としては、「中古車は値下がりを待つべき」という意識が今後さらに広まる可能性が高いです。その結果、価格が高騰するモデルであっても買い控えが起こりやすくなり、メーカーとしても過剰なプレミアム設定を避ける方向に舵を切るかもしれません。

つまり、アルファードの相場下落は単なる一車種の問題ではなく、中古車流通や販売戦略全体にまで波及する影響力を持っているのです。今後の市場を見るうえでは、「一時的な値下がり」ではなく、「構造変化の兆し」として捉えていくことが求められます。

図：中古車市場における動向と影響予測