2027年に復活が噂される新型NSXについて、その詳細が気になっている方も多いのではないでしょうか。電気自動車として生まれ変わるという情報に、期待と少しの戸惑いが入り混じっているかもしれません。
この記事では、ファンが最も知りたいであろう新型NSXのスペックや予想されるホンダNSXの新車価格、そして驚異的な新型NSXの馬力について、最新情報を基に徹底解説します。一方で、惜しまれつつ生産を終了した最終モデル、新型NSXタイプSの話題も欠かせません。現在におけるNSXタイプSの購入方法や、NSXタイプS中古を含めた新型NSXの中古市場の動向も詳しく見ていきます。
さらに、多くの人が疑問に思うホンダNSXが高い理由や、かつてのNSXターボモデル、そしてホンダの魂とも言える新型NSX VTECエンジンの伝統がどうなるのか、初代NSXから続く歴史を振り返りながら、未来の姿を紐解いていきます。
この記事でわかること
- 2027年に復活が噂される新型NSXの全貌
- 歴代モデルから最新タイプSまでの変遷
- 予想される価格や驚異的なスペックの詳細
- 中古市場の動向と購入時の注意点
2027年登場!新型NSXのEVスペック

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- 期待される新型NSXの驚異的なスペック
- 1000馬力を超える新型NSXの馬力
- EV専用となる新型NSXのエンジンとは
- なぜホンダNSXは高い理由があるのか
- ホンダNSXの新車価格はいくらになる?
- 伝統のVTECは新型NSXに搭載される?
期待される新型NSXの驚異的なスペック
結論として、2027年に登場が期待される新型NSXは、完全な電気自動車(EV)として、これまでのスーパースポーツの概念を覆すスペックを実現すると見られています。
その理由は、ホンダが次世代EVとして展開する「Honda 0シリーズ」の技術を応用した、全く新しい専用プラットフォームを採用する点にあります。この薄型プラットフォームにより、フロア高を従来比で約50mmも低減し、驚異的な超低重心設計を実現。コーナリング性能の劇的な向上が期待できます。
具体的には、前後に強力なモーターを複数搭載し、四輪の駆動力を1000分の1秒単位で自在に制御する独自の電動AWDシステム「e-SH-AWD」が搭載される見込みです。これにより、0-100km/h加速は2秒台前半という、まさに異次元の領域に達すると言われています。さらに、次世代電池として期待される全固体電池の搭載も視野に入っており、実現すれば航続距離は650kmを超え、充電時間の大幅な短縮も可能になるでしょう。
新型NSX 予想スペックまとめ
パワートレイン | 完全電気自動車(クアッドモーターAWDの可能性) |
---|---|
システム最高出力 | 約1020PS(750kW) |
0-100km/h加速 | 2.0秒~2.5秒 |
最高速度 | 300km/h以上 |
航続距離 | 約650km~700km(WLTCモード予想) |
搭載バッテリー | 次世代リチウムイオン電池 or 全固体電池 |
プラットフォーム | Honda 0シリーズ 専用薄型EVプラットフォーム |
1000馬力を超える新型NSXの馬力
新型NSXの最高出力は、約1020馬力(PS)に達すると予想されています。これは、ホンダの電動化技術と、F1で培われたエネルギーマネジメント技術の結晶と言えるでしょう。
従来の2代目NSX(NC1型)の最終モデル「タイプS」でも、システム最高出力は610馬力でした。比較すると、新型NSXがいかに圧倒的なパワーを手に入れるかが分かります。この1000馬力超のパワーは、単に直線が速いだけでなく、前述の「e-SH-AWD」と組み合わさることで、あらゆる速度域で異次元の走行安定性とコントロール性能をもたらします。
もはや世界のハイパーEVに匹敵する、もしくは凌駕する性能を持つ国産スーパースポーツが誕生するのです。ホンダがこれまで培ってきた技術の全てを注ぎ込んだ、まさにフラッグシップにふさわしいパフォーマンスが期待されます。
EV専用となる新型NSXのエンジンとは
新型NSXは完全な電気自動車(EV)となるため、これまでのガソリンエンジンは搭載されません。その心臓部、つまり「エンジン」の役割を担うのは、複数の高性能モーターで構成される電動パワートレインです。
内燃機関がなくなることで、NSXの象徴の一つであったエンジンサウンドは失われることになります。しかし、それを補って余りあるメリットをEVパワートレインは提供してくれます。最大の利点は、アクセルを踏んだ瞬間から最大トルクを発生できることです。これにより、ガソリン車では到底不可能な、凄まじい初期加速を実現します。
さらに、エンジンやトランスミッションといった重量物がなくなることで、車両のレイアウト自由度が格段に向上します。バッテリーを床下に敷き詰めることで実現する超低重心パッケージは、EVならではの大きなアドバンテージと言えるでしょう。静粛性はもちろん、モーターの緻密な制御による新しい運転の楽しさが提供されるはずです。
なぜホンダNSXは高い理由があるのか
ホンダNSXが高価である理由は、最先端技術の結晶であり、生産に多大なコストと手間がかけられているからです。
これは2027年に登場する新型だけでなく、歴代モデル全てに共通しています。例えば、初代は世界で初めてオールアルミモノコックボディを量産車で採用しました。2代目は高価なハイブリッドシステムと、先進的なアルミスペースフレームを組み合わせています。
そして新型EVにおいても、その理由は明確です。
新型NSXが高価になる主な理由
- 革新的なパワートレイン:1000馬力級の高性能モーターと、それを制御する複雑なAWDシステム。
- 専用設計の車体:超低重心を実現する薄型EV専用プラットフォームと、高剛性なアルミスペースフレーム。
- 先進の空力技術:走行状況に応じて最適なダウンフォースを生み出すアクティブエアロシステム。
- 高品質な内外装:本革やアルカンターラなどの高級素材を惜しみなく使用したインテリア。
- 希少性:最先端技術のテストベッドとしての役割も担い、生産台数が限られることによる価値。
このように、NSXはその時代のホンダが持つ最高の技術と思想を具現化したモデルです。そのため、一般的な乗用車とは比較にならないほどの開発費と製造コストがかかっており、それが価格に反映されているのです。
ホンダNSXの新車価格はいくらになる?
現時点での情報では、新型NSXの新車価格は2,500万円から3,000万円程度の価格帯になると予想されています。
もちろん、これはあくまで予測の範囲ですが、その根拠はいくつか存在します。まず、生産が終了した2代目NSXの最終限定モデル「タイプS」の価格が2,794万円でした。新型は完全EV化に伴い、高性能バッテリーやモーターなど高価なコンポーネントを多数採用するため、コストが上昇する可能性は非常に高いです。
また、世界的に見ても1000馬力級のハイパーEVは軒並み億単位の価格が付けられています。それらと比較すれば、3,000万円という価格はむしろ戦略的とも考えられます。ホンダの技術力の象徴として、最高の性能を可能な限り多くのファンに届けたいという想いが価格設定に反映されるかもしれません。
ご注意
ここに記載している価格は、各種情報を基にした2025年9月時点でのあくまで予想価格です。正式な発表はホンダの公式情報を必ずご確認ください。
伝統のVTECは新型NSXに搭載される?
結論から言うと、完全な電気自動車として生まれ変わる新型NSXには、VTEC(可変バルブタイミング・リフト機構)は搭載されません。
その理由は、VTECがガソリンエンジンの吸排気バルブを制御するための技術であるためです。エンジンを持たないEVには、そもそもバルブという部品が存在しません。ホンダの代名詞とも言えるVTECサウンドが聞けなくなるのは、長年のファンにとって少し寂しいかもしれません。
しかし、VTECが追求してきた「低回転域での扱いやすさと高回転域でのパワーを両立させる」という思想は、形を変えて新型NSXにも受け継がれます。それは、モーターの緻密なトルク制御技術です。日常域では滑らかで静かに、そしてアクセルを深く踏み込めば猛烈な加速を発揮する。この二面性こそ、電動化時代におけるVTECの精神的な後継者と言えるのではないでしょうか。
豆知識:VTECとは?
VTECは「Variable valve Timing & lift Electronic Control system」の略です。エンジンの回転数に応じて、バルブの開く時間と量を変化させることで、あらゆる回転域で最適な燃焼効率と高出力を両立させる画期的な技術でした。1989年に登場したインテグラに初搭載され、ホンダのスポーツイメージを決定づけました。
歴代モデルから見る新型NSXの進化

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- 伝説のスポーツカー初代NSXの歴史
- 最終モデル新型NSXタイプSの購入方法
- タイプSなど新型NSXの中古市場の価格
- これまでのNSXターボモデルを振り返る
- 総括:未来を切り拓く新型NSXへの期待
伝説のスポーツカー初代NSXの歴史
初代NSX(NA1/NA2型)は、1990年に登場した、日本の自動車史に燦然と輝く伝説的なスポーツカーです。
その最大の特徴は、量産車として世界で初めてオールアルミモノコックボディを採用した点にあります。これにより、当時のライバルであったフェラーリなどの欧州製スーパーカーよりも大幅に軽量で高剛性な車体を実現しました。「人間中心」という思想の下で開発され、卓越した運動性能と、日常的に使用できる快適性や信頼性を両立させたことは、世界に大きな衝撃を与えました。
エンジンは、当初3.0LのVTEC V6自然吸気エンジンを搭載。開発にはF1ドライバーのアイルトン・セナが関わったことでも有名です。彼のフィードバックによりボディ剛性が見直され、NSXのハンドリング性能はさらなる高みへと到達しました。1990年から2005年まで、マイナーチェンジを繰り返しながら15年間も生産された、まさにホンダの魂が宿る一台です。
最終モデル新型NSXタイプSの購入方法
2代目NSXの集大成として2022年に登場した「タイプS」ですが、結論として現在、新車で購入することはできません。
タイプSは全世界で350台、そのうち日本国内への割り当てはわずか30台のみという、極めて希少な限定モデルでした。そのため、発売と同時に申し込みが殺到し、抽選によって販売されました。当然ながらすでに完売しており、正規ディーラーで新車を注文することは不可能です。
したがって、今からタイプSを手に入れるには、中古車市場に出てくる個体を探すしか方法はありません。しかし、その希少性から市場に出回ることは稀であり、出てきたとしても非常に高価な価格での取引が予想されます。
まさに「幻のモデル」ですね…。幸運にも中古車市場で見つけられたら、それは奇跡的な出会いかもしれません。
タイプSなど新型NSXの中古市場の価格
2代目NSXの中古市場は、特に限定モデルであるタイプSが、新車価格を大幅に上回るプレミア価格で取引されているのが現状です。
前述の通り、タイプSは国内30台という希少性から、投機的な価値も生まれています。中古車情報サイトなどでは、4,000万円から6,000万円以上の価格が付けられることも珍しくありません。走行距離の少ない、状態の良い個体であればさらに高騰する可能性もあります。
一方で、通常モデルの2代目NSXであれば、年式や走行距離に応じて1,000万円台後半から探すことが可能です。それでも高価なことに変わりはありませんが、タイプSと比較すれば現実的な選択肢と言えるでしょう。
NSXを中古で購入する際の注意点
NSXは特殊な構造を持つスーパーカーです。購入を検討する際は、通常の車以上に車両の状態を厳しくチェックする必要があります。特にハイブリッドシステムの状態や、専門的なメンテナンスが可能なNSXパフォーマンスディーラーの認定中古車を選ぶなど、信頼できる販売店探しが重要になります。
これまでのNSXターボモデルを振り返る
NSXの歴史において、ターボエンジンが搭載されたのは2016年に登場した2代目(NC1型)からです。
初代モデルは一貫して自然吸気(NA)エンジンにこだわり、高回転まで回す官能的なフィーリングを追求していました。しかし、2代目では時代の要請に応え、パワーと環境性能を両立させるために3.5L V6ツインターボエンジンを採用。これに3基のモーターを組み合わせたハイブリッドシステム「SPORT HYBRID SH-AWD」を搭載しました。
このシステムは、エンジンとモーターの長所を融合させた画期的なものでした。エンジンが苦手とする低速域をモーターがアシストし、ターボラグを感じさせない鋭いレスポンスを実現。そして中高回転域では、ターボによる圧倒的なパワーが炸裂します。ターボ化は、NSXが新時代のスーパースポーツへと進化した大きな転換点だったと言えるでしょう。
総括:未来を切り拓く新型NSXへの期待
この記事では、2027年に復活が期待される新型NSXの全貌から、歴代モデルの歴史や中古市場の動向まで、幅広く解説してきました。最後に、本記事の重要なポイントをまとめます。
- 新型NSXは2027年に完全な電気自動車(EV)として復活予定
- 予想される最高出力は約1020馬力という驚異的なパワー
- 電動AWDシステム「e-SH-AWD」で異次元の走りを目指す
- 「Honda 0シリーズ」の薄型プラットフォームで超低重心を実現
- 0-100km/h加速は2秒台前半と予想されている
- 航続距離は全固体電池の採用も視野に約650km以上が目標
- 予想される新車価格は2,500万円から3,000万円の範囲
- 高価な理由は最先端技術と高品質な素材、希少価値にある
- EV化に伴い伝統のVTECエンジンは搭載されない
- 初代NSXは1990年に登場したオールアルミボディの伝説的モデル
- 2代目からはツインターボエンジンとハイブリッドを採用
- 最終限定モデル「タイプS」は新車購入が不可能
- タイプSの中古市場価格は新車を大幅に上回るプレミア価格
- 通常モデルの中古車は1,000万円台後半からが相場
- 新型NSXはホンダの技術の結晶であり未来を象徴する一台となる
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