ホンダの伝説的スポーツカーNSXに憧れを抱く方は多いのではないでしょうか。
しかし、その価格や希少性から所有するのは夢のまた夢、と感じるかもしれません。そんな中、軽スポーツカーS660をベースにした驚きのカスタムカー、通称ミニNSXが登場し、大きな注目を集めています。
この記事では、株式会社wonderが開発したNS660、すなわちs660をベースにしたミニnsxについて、気になるNS660の値段やs660 nsx ボディ キットの詳細、そしてns660の予約方法までを徹底的に解説します。
さらに、元ネタであるホンダのミニnsxとも言える初代NSXに関する様々な疑問、例えば、初代NSXはなぜ高いのですか?といった価格の背景や、NSXは日本に何台ありますか?という希少性、NSXはまだ買えるの?という現状、さらには永遠のライバル比較であるNSXとGT-Rどっちが速い?といったテーマにも触れていきます。
- ミニNSX(NS660)の価格と詳細なカスタム内容
- ベース車両S660からの変更点と走行性能
- NS660の予約方法から納車までの流れ
- 初代NSXやライバル車種に関する豆知識
話題のカスタムカー「ミニnsx」の全貌
- s660ミニnsxのベース車両とは?
- 開発した株式会社wonderのNS660
- s660 nsxボディキットの詳細な内容
- NS660の値段はいくらになるのか
- ns660の予約方法と納車までの流れ
s660ミニnsxのベース車両とは?
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ミニNSX、正式名称「NS660」の魅力を語る上で、まずベースとなっている車両、ホンダ S660について理解することが重要です。S660は、2015年から2022年まで販売されていた軽自動車規格のオープンスポーツカーになります。生産終了後も中古車市場で高い人気を維持しており、多くのファンに愛され続けています。
この車の最大の特徴は、なんといっても「ミッドシップエンジン・リアドライブ(MR)」レイアウトを採用している点でしょう。エンジンを車体の中央近くに搭載することで、理想的な前後重量バランスを実現し、非常に俊敏で一体感のあるハンドリング性能を誇ります。まさに「走ることを楽しむ」ために生まれた一台だと言えます。
S660の基本スペック
エンジンは660ccの直列3気筒DOHCターボで、最高出力は軽自動車の自主規制値いっぱいの64馬力を発生させます。数値だけ見ると控えめに感じるかもしれませんが、軽量なボディと優れたシャシー性能が組み合わさることで、スペック以上のダイレクトな加速感とコーナリングの楽しさを味わうことができるのです。
NS660は、このS660が持つ卓越した運動性能という「魂」を受け継ぎながら、そこに初代NSXという伝説的な「姿」を融合させた、夢のようなカスタムカーなのです。
開発した株式会社wonderのNS660
この魅力的なミニNSXことNS660を企画・開発したのは、株式会社WONDERです。同社はこれまでも様々なカスタムカーを手がけてきた実績があり、その高い技術力とデザインセンスには定評があります。
NS660プロジェクトの根底にあるのは、開発者自身の「初代NSXに対する深い愛情とリスペクト」でした。「あの頃憧れたNSXの世界観を、もっと身近に、もっと気軽に楽しんでもらいたい」という純粋な想いが、このプロジェクトを始動させる原動力となったのです。言ってしまえば、S660という優れた素質を持つ素材を見つけ出し、そこにNSXへの情熱を注ぎ込むことで、NS660は誕生しました。
2025年1月に開催された東京オートサロンでNS660が初披露された際には、SNSや各種メディアで瞬く間に話題が拡散しました。「可愛すぎる」「本物かと思った」「これは欲しい」といった称賛の声が相次ぎ、会場でも多くの来場者が足を止め、その完成度の高さに驚きの表情を見せていたことが印象的です。
単なる模倣ではなく、走行性能まで追求した本格的なカスタムカーとして仕上げられている点が、多くの自動車ファンの心を掴んだ理由でしょう。株式会社WONDERの公式サイトでは、開発に関するさらなる情報や情熱が語られていますので、興味のある方はぜひご覧ください。
s660 nsxボディキットの詳細な内容
NS660が、なぜここまで初代NSXの雰囲気を再現できているのか。その秘密は、細部にまで徹底的にこだわって設計された専用のボディキットにあります。このキットは、S660の骨格を活かしつつ、外観を劇的に変貌させるためのパーツで構成されています。
主なキット内容は以下の通りです。
- フロントバンパースポイラー
- リアバンパースポイラー
- フロントワイドフェンダー
- リアワイドフェンダー
- サイドスカート
- エアロエンジンフード
- リアウイング
- 固定式リトラクタブル風ヘッドライト
特に注目すべきは、初代NSXの象徴ともいえるリトラクタブルヘッドライトを模した固定式のヘッドライトと、リアに装着されるテールランプです。驚くべきことに、このテールランプには本物のNSX純正部品が使用されており、リアビューの再現度は極めて高いものとなっています。
普通車登録への変更が必要
NS660のボディキットを装着すると、フロントとリアのフェンダーが拡幅されるため、車体の全幅が軽自動車の規格(1,480mm以下)を超えてしまいます。そのため、NS660は軽自動車ではなく、小型乗用車(5ナンバー)としての普通車登録が必要になります。税金や保険料などが軽自動車とは異なる点に注意が必要です。
このように、NS660は単なるドレスアップパーツの装着に留まらず、車両の規格そのものを変更する本格的なカスタムカーであり、その完成度の高さは細部へのこだわりに支えられています。
NS660の値段はいくらになるのか
憧れのスタイルを実現できるNS660ですが、最も気になるのはやはり価格でしょう。株式会社WONDERからは、ユーザーのニーズに合わせた2つのプランが提供されています。
一つは、既存のS660オーナー向けの「ボディキット単体」での販売です。そしてもう一つが、車両の用意から塗装、組み付け、構造変更検査まで全てを任せられる「コンプリートカー」での販売になります。
それぞれの価格と内容を以下の表にまとめました。
プラン名 | 価格(税込) | 主な内容 |
---|---|---|
ボディキット単体 | 1,430,000円 | 未塗装FRP製ボディキット一式、ヘッドライト、NSX純正テールランプなど。塗装や取り付け、配線加工は別途手配が必要。 |
フルパッケージ(コンプリートカー) | 2,500,000円 | ボディキットの塗装、取り付け、配線加工、構造変更検査、登録まで全てを含む。全国への車両引き取り・納車にも対応。 |
どちらのプランを選ぶべきか?
ご自身でカスタムショップを手配したり、ある程度の作業をご自身で行えたりする知識と環境がある方であれば、ボディキット単体での購入がコストを抑える選択肢になります。一方で、カスタムに不慣れな方や、手間をかけずに完璧な状態のNS660を手に入れたい方は、全てを専門家に任せられるコンプリートカープランが断然おすすめです。
S660の中古車価格(約150万円〜250万円)を考慮すると、コンプリートカーの総額は400万円から500万円程度が一つの目安となりそうです。本物の初代NSXの中古車価格(1000万円以上)を考えれば、非常に魅力的な価格設定だと言えるのではないでしょうか。
ns660の予約方法と納車までの流れ
NS660の購入を決めた場合、どのような手順で進めていけばよいのでしょうか。現在、NS660は完全予約制での販売となっています。
予約の受付は、2025年5月23日から株式会社WONDERの公式サイトにて開始されています。東京オートサロンでの発表以来、非常に多くの問い合わせが寄せられているため、購入を検討している方は早めにコンタクトを取ることをお勧めします。
基本的な納車までの流れ
- 問い合わせ・商談: 公式サイトのフォームなどから連絡を取り、仕様や納期、支払い方法などについて打ち合わせを行います。
- 契約・支払い: 商談内容に合意すれば、正式に契約を交わし、支払い手続きを進めます。
- 車両製作: 契約後、株式会社WONDERにて車両の製作が開始されます。コンプリートカーの場合はベース車両の選定から、キットのみの場合は車両の入庫からスタートです。
- 構造変更検査・登録: 車両が完成したら、陸運局にて構造変更検査を受け、普通車としての登録手続きが行われます。
- 納車: 全ての手続きが完了した後、いよいよオーナーのもとへNS660が納車されます。
初回ロットには特典パーツが付属するなどのキャンペーンも行われていたようです。最新の予約状況や納期に関する詳細は、直接公式サイトを通じて確認するのが最も確実です。
世界に一台だけの特別なマシンを手に入れるプロセスは、待っている時間さえも楽しいものになるでしょう。憧れのミニNSXオーナーになるための第一歩を、ぜひ踏み出してみてください。
ミニnsxの元ネタ初代NSXの豆知識
- ホンダミニnsxの元ネタは初代モデル
- 初代NSXはなぜ高いのですか?理由解説
- NSXは日本に何台ありますか?現存数
- NSXとGT-Rどっちが速い?徹底比較
- NSXはまだ買えるの?中古車市場を調査
- 総括:ミニnsxが持つ唯一無二の価値
ホンダミニnsxの元ネタは初代モデル
ここまでご紹介してきたミニNSX(NS660)のデザインは、言うまでもなくホンダが1990年から2005年まで生産した初代NSXが元ネタです。特に、前期型から中期型にかけて採用されていたリトラクタブルヘッドライトを持つモデル(型式:NA1)のスタイリングを色濃く反映しています。
初代NSXは、当時の日本の自動車メーカーが「世界に通用するスーパーカーを造る」という高い志のもとに開発した、まさに記念碑的な一台でした。その特徴的なデザインは、今なお多くの人々を魅了し続けています。
初代NSXのデザイン的特徴
- 低くワイドな、戦闘機を思わせるフォルム
- スーパーカーの象徴であったリトラクタブルヘッドライト
- ミッドシップレイアウトを主張するサイドの大型エアインテーク
- 横一文字に繋がったテールランプのデザイン
NS660は、これらの誰もが「NSX」と認識できるデザイン要素を、S660というコンパクトなボディに見事に落とし込んでいます。デフォルメされた可愛らしさの中にも、元ネタである初代NSXへの深い敬意が感じられるデザインは、NSXファンであればあるほど心に響くものがあるでしょう。
初代NSXはなぜ高いのですか?理由解説
ミニNSXの話題になると、必ずと言っていいほど元ネタである初代NSXの価格についても関心が集まります。「初代NSXはなぜあんなに高いのか?」という疑問を持つ方も多いでしょう。その理由は、主に以下の4つの要素に集約されます。
1. 革新的な技術と開発コスト
NSXは、世界で初めてオールアルミモノコックボディを採用した量産車でした。これにより、車体の軽量化と高剛性を両立させましたが、同時に製造コストは非常に高価なものとなりました。開発にはF1ドライバーのアイルトン・セナが関わったという逸話も、この車の価値を高める一因です。
2. 希少性の高さ
約15年間の生産期間における総生産台数は、全世界で約18,000台。そのうち日本国内での販売台数は約7,400台に留まります。生産終了から年月が経ち、良好なコンディションを保った個体はさらに少なくなっているため、その希少価値が価格を押し上げています。
3. 時代を超越したデザイン
前述の通り、NSXのデザインは30年以上が経過した現在でも全く色褪せることがありません。普遍的な美しさを持つスポーツカーとして、コレクターズアイテムとしての価値が非常に高いのです。
4. 高い信頼性と維持のしやすさ
スーパーカーでありながら、ホンダ車ならではの信頼性の高さもNSXの大きな特徴です。同時期のヨーロッパ製スーパーカーと比較して故障が少なく、日常的な使用にも耐えうる実用性を備えていた点も、中古車市場での高い評価に繋がっています。
これらの理由から、初代NSXの中古車価格は年々高騰を続けており、現在では状態の良い個体であれば1,000万円を超えることは珍しくなく、限定モデルの「タイプR」などには5,000万円以上のプライスが付くこともあります。まさに「走る資産」とも言える存在なのです。
NSXは日本に何台ありますか?現存数
NSXの希少価値について触れましたが、具体的に日本国内にはどれくらいの台数が存在するのでしょうか。正確な「現存数」を把握することは困難ですが、販売台数からその規模を推測することができます。
- 初代NSX (1990年~2005年): 日本国内での正規販売台数は、約7,364台とされています。
- 2代目NSX (2016年~2022年): 日本国内での受注台数は約400台、最終限定モデルの「タイプS」はわずか30台でした。
これらの数字を合計すると、日本で正規に販売されたNSXは初代・2代目を合わせても8,000台に満たないことがわかります。もちろん、事故や経年劣化で廃車になった個体や、海外へ輸出された個体もあるため、現在日本国内で走行可能なNSXはさらに少ない数になっていると考えられます。
特に2代目NSXは、その生産期間の短さと高価な価格設定から、初代以上に希少なモデルとなっています。街中で見かけることがあれば、それは非常に幸運なことだと言えるでしょう。この希少性が、NSXという車の特別なブランドイメージを形作っているのです。
NSXとGT-Rどっちが速い?徹底比較
日本のスポーツカーを語る上で、必ず比較対象として名前が挙がるのが日産 GT-Rです。特に2代目NSX(NC1)と現行GT-R(R35)は、日本の技術の粋を集めたハイパフォーマンスカーとして、しばしば「どちらが速いのか」という議論の的になります。
結論から言えば、「速さ」を測るステージによって勝敗は変わります。
車種 | ホンダ NSX (2代目) | 日産 GT-R (R35) |
---|---|---|
パワートレイン | 3.5L V6ツインターボ + 3モーターハイブリッド (SH-AWD) | 3.8L V6ツインターボ (4WD) |
得意なステージ | テクニカルなサーキット、ワインディング | ゼロ発進加速、高速サーキット |
特徴 | モーターアシストによる異次元のコーナリング性能。精密機械のような走り。 | 圧倒的なエンジンパワーと暴力的な直線加速。 |
直線加速はGT-R、コーナリングはNSX
0-100km/h加速のような単純な直線加速では、その強烈なローンチコントロールシステムを持つGT-Rに軍配が上がることが多いです。その加速は「ワープするかのよう」と評されるほど強烈です。
一方で、NSXは3つのモーターが四輪の駆動力を緻密に制御する「SH-AWD」という独自のハイブリッドシステムを搭載しています。これにより、コーナーの進入から脱出まで、まるで路面に吸い付くかのような安定感と旋回性能を発揮します。そのため、タイトなコーナーが続くテクニカルなサーキットでは、NSXがGT-Rを上回る速さを見せる可能性があります。
言ってしまえば、純粋なパワーでねじ伏せるGT-Rと、最先端技術で道を切り拓くNSX、というキャラクターの違いがあります。どちらも世界トップクラスの性能を持つ、日本の誇るべきスーパーカーであることに違いはありません。
NSXはまだ買えるの?中古車市場を調査
「NSXという車に、今から乗りたい」と思った場合、購入することは可能なのでしょうか。
結論として、新車での購入はできませんが、中古車であれば現在も購入可能です。2代目NSXは2022年に生産を終了しており、ホンダのラインナップからNSXの名前は一度消えています。
しかし、中古車市場には初代・2代目ともに流通しており、専門店なども存在するため、探すことは十分に可能です。
購入時の注意点
特に初代NSXは生産から30年以上が経過しているモデルもあるため、購入時には車両の状態を慎重に見極める必要があります。修復歴の有無はもちろん、定期的なメンテナンスがしっかりと行われてきたかどうかが、その後の維持費を大きく左右します。信頼できる専門店で、経験豊富なスタッフに相談しながら車両を選ぶことが非常に重要です。
また、ホンダは将来的にNSXを復活させることを示唆しており、おそらくはフル電動の次世代スーパースポーツとして第3世代が登場するのではないかと噂されています。現行モデルは購入できませんが、未来のNSXに期待を寄せる楽しみも残されています。
そしてもちろん、憧れのNSXのスタイルを、より現実的な選択肢として手に入れることができる「ミニNSX(NS660)」という素晴らしい選択肢が存在することも、忘れてはならないでしょう。
総括:ミニnsxが持つ唯一無二の価値
- ミニNSXはホンダS660をベースにしたカスタムカー
- 正式名称はNS660で株式会社WONDERが開発と販売を行う
- デザインは初代ホンダNSXのリトラクタブルライト仕様を忠実に再現
- ボディキット単体の価格は約143万円で提供されている
- 塗装や登録まで含むコンプリートカーは約250万円から購入可能
- ワイドボディ化により軽自動車から普通車登録への変更が必要
- リアには本物のNSX純正テールランプが使用されるこだわり
- 2025年5月23日から公式サイトで完全予約制にて販売開始
- S660の軽快な走行性能とNSXの象徴的なスタイリングを両立
- 元ネタの初代NSXは革新的な技術と希少性から中古車価格が高騰
- 世界初のオールアルミモノコックボディを採用した歴史的な一台
- 初代の国内販売台数は約7,400台と非常に希少な存在
- 2代目NSXも2022年に生産を終了しており新車での購入は不可
- 中古車市場では現在も初代および2代目NSXの購入は可能
- ミニNSXは憧れのスーパーカーを身近に感じるための新たな選択肢
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